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2004 年度 実績報告書

地域における産後の母親のうつ状態と母子の関係性障害の早期発見に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14570321
研究機関山形大学

研究代表者

森岡 由起子  山形大学, 医学部, 助教授 (70113983)

研究分担者 生地 新  日本女子大学, 人間社会学部, 助教授 (20185177)
キーワード産後うつ / 抑うつ / 不安 / 情緒的応答性 / 母子関係性障害 / 早期発見 / 母子観察 / stranger situation法
研究概要

助産師・保健師・乳幼児精神科医・臨床心理士などが母親への具体的な育児支援を行うための基礎研究として、一般市中病院を受診した妊婦を対象に、妊娠後期から産後1ヶ月・4ヶ月と産後1年までの縦断的精神保健調査を行うと共に、4ヶ月・1年の時点での家庭訪問によるビデオ撮影を実施し、母子の相互作用と情緒的応答性の評価を行った。
対象は63名の母親とその児であり、Ainsworthのstranger situation法に準じた母親との分離・再会場面を構造化して設定した。ビデオの評価はR.Emdeらのグループが開発したEmotional availability scaleを、著者らの同意を得て改編し、乳幼児に関わる専門家9名で評価した。
その結果、産後1ヶ月から産後4ヶ月までうつ状態が持続していた「うつ持続群」(12例)は、非うつ持続群(51例)に比較して、母親から児へのかかわりはNegativeで気分が沈んでいて、児への言葉かけが少なく、児とのやりとりがスムーズでないという特徴が統計的にも有意に認められた。また児の母親への応答も、Negativeで沈んでいて、母親とのやりとりがスムーズでなく、身体の反り返りが有意に多かった。このことから、うつが持続している母親は児への情緒的応答性に多くの問題を呈していることが明らかとなった。
現在、母子相互作用と情緒的応答性の評価は終了し、成果報告を作成中である。また、4ヶ月時点での結果は、「母性衛生」44巻1号・2号に掲載され、平成16年度の学会学術奨励賞を受賞した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 産後のうつ状態と母子相互作用についての縦断的研究2004

    • 著者名/発表者名
      佐藤 文, 森岡由起子, 生地新 他
    • 雑誌名

      母性衛生 44巻1号

      ページ: 51-56

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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