2002 年度実績報告書

遺伝素因をふまえた骨粗鬆症予防のための基盤的縦断研究

研究課題

研究課題/領域番号	14570322
研究機関	筑波大学
研究代表者	柳久子筑波大学, 社会医学系, 助教授 (10241811)
研究分担者	戸村成男筑波大学, 社会医学系, 教授 (60100955)
キーワード	骨粗鬆症 / 遺伝素因 / 環境要因 / 月経異常 / 体重変化 / 運動継続
研究概要	閉経前健常女性144名の腰椎骨密度変化を追跡し、その関連要因について検討した。本年度は、主として環境要因について検討した。追跡中に5%を越える骨密度減少が16例に認められ、その関連要因について多変量ロジスティック回帰分析をおこなった結果、体重減少、月経異常、運動の中断が骨密度減少と関連していた。骨密度不変例をコントロールとしたときの骨密度減少に関するオッズ比は、それぞれ1.18(-1%ごとに)、1.21、16.22であった。さらに月経異常が継続している場合のオッズ比は15.02であった。 Peak Bone Massを維持するためには、適正な体重の維持、月経異常への対応、運動の継続が重要であると思われた。今後は骨密度変化に関連する遺伝素因と環境要因の相互作用について検討していく予定である。

[文献書誌] 柳久子他: "医療・福祉現場における早期体験実習(early exposure)-筑波大学医学専雑誌門学群における経験"医学教育. 33・1. 43-49 (2002)
[文献書誌] 柳久子他: "ペット型ロボットを用いたプライマリ・ケアにおけるアニマルセラピーの試み"プライマリ・ケア. 25・2. 108-114 (2002)
[文献書誌] Yoshiaki Somekawa et al.: "Effects of hormone replacement therapy and methylenetetrahydrofolate reductase polymorphism on plasma folate and homocysteine levels in postmenopausal japanese women"Fertility and Sterility. 77-3. 481-486 (2002)
[文献書誌] Kimiko Yamakawa-Kobayashi et al.: "Relation of the -514C/T polymorphism in the hepatic lipase gene to serum HDL and LDL cholesterol levels in postmenopausal women under hormone replacement therapy"Atherosclerosis. 162. 17-21 (2002)
[文献書誌] Junko Okuno et al.: "Treated hypertensives with good medication compliance are still in a state of uncontrolled blood pressure in the Japanese elderly"Environmental Health and Preventive Medicine. 7. 193-198 (2002)
[文献書誌] Kazue Endo et al.: "Association found between the promoter region polymorphism in the apolipoprotein A-V gene and the serum triglyceride level in Japanese schoolchildren"Human Genetics. 111. 570-572 (2002)
[文献書誌] 柳久子: "高脂血症ナビゲーター"松岡光明. 332 (2002)