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2003 年度 実績報告書

生活習慣病に対する分子疫学的介入研究-行動科学とSib-Pair解析を用いて

研究課題

研究課題/領域番号 14570332
研究機関神戸大学

研究代表者

坂根 直樹  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40335443)

キーワード生活習慣病 / 分子疫学 / 行動科学
研究概要

(研究目的)
本邦でも食生活やライフスタイルの欧米化に伴い、糖尿病をはじめとする生活習慣病が急増しており、その基盤となる肥満やマルチプルリスクファクター症候群が注目されている。肥満は遺伝と環境の双方の影響を受けるが、市町村や職場の生活習慣病予防のためのダイエット教室において遺伝的背景を含めた検討は少ない。また、従来の一方的な講義形式のダイエット教室ではやる気のある肥満者には有効であるが、やる気のない肥満者には減量効果が少なく、リバウンドしやすいことはよく経験する。そこで、本年度は、行動科学を取り入れた参加型の「楽しいダイエット教室」を企画し、減量効果と肥満関連指標に及ぼす影響について検討した。次に、子どもに与える両親の影響についてSib-Pair解析を用いて肥満と肥満関連指標について両親の影響を検討した。
(対象と方法)
マルチプリリスウファクター症候群を伴った肥満男性52名に対し、2日間の肥満介入を行なったところ、有意な体重減少がみられ、その1年後にも減量体重は1kgとわずかながら維持されていた。それに伴い、収縮期血圧(-12mmHg)、拡張期血圧(-5mmHg)、総コレステロール(-15mg/dl)、中性脂肪値(-74mg/dl)、空腹時血糖値(-19mg/dl)、GPT値(-91U/l)、γ-GTP値(-20IU/l)の有意な低下を認めた。また、17組の家族についてBMI、血清脂質、空腹時血糖値、HbA1c、肝機能について両親との間の相関について検討した。
(結果と考察)
マルチプルリスクファクター症候群を伴った肥満男性では、わずかな体重減少でも肥満関連指標の大幅な改善がみられた。子どもと両親との関係では、BMIと総コレステロール値は父親よりも母親との正の相関係数が有意に高かった。空腹時血糖値は両親との有意な正相関がみられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Nagai N: "The -3826A → G variant of the uncoupling protein-1 diminishes postprandial thermogenesis after a high-fat-meal in healthy boys"J Clin Endocrinol Metab. 88. 5661-5667 (2003)

  • [文献書誌] Kotani K: "Japanese with headache : suffering in silence"Headache. 44. 108-109 (2004)

  • [文献書誌] Nakamoto H: "Synergistic effects of C-peptide and insulin on coronary flow in early diabetic rats"Metabolism. 53. 335-339 (2004)

  • [文献書誌] Gomyo M: "Effects of sex, age and BMI on screening tests for impaired glucose tolerance"Diabetes Res Clin Pract. (2004)

  • [文献書誌] 坂根 直樹: "目で見てわかる糖尿病(1)もしも100人の糖尿病村があったら-はじめの一歩が大切"診断と治療社. 107 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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