研究課題/領域番号 |
14570340
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
馬場園 明 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (90228685)
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研究分担者 |
永野 純 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (10325483)
津田 敏秀 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (20231433)
三野 善央 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (80181965)
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キーワード | 職場ストレス / 自覚的ストレス / 精神的健康度 / GHQ / 多重ロジスチック回帰分析 |
研究概要 |
我々はH県に所在する製造業の企業の全従業員に対し、平成9年度に、自覚的ストレスと精神の健康度の調査を行った。「精神的に健康な者」は652名であり、2年後の調査で追跡できた者は514名(78.8%)であった。本研究では、これらの対象者を分析対象とし、仕事内容別に平成11年度の精神の健康度を目的変数、性、年齢、自覚的ストレス度を説明変数とする多重ロジスチック回帰分析を行った。 追跡2年後の調査でGHQ法で集計した平成9年度のGHQ得点が17点以上の「精神的に問題のある者」は90名(17.5%)で、「男性」が74名(17.7%「%」、「女性」が16名(16.5%)、「30歳未満」が23名(16.5%)、「30歳台」が33名(22.3%)、「40歳台」が21名(14.3%)、「50歳以上」13名(16.3%)であった。また、「仕事内容」別では、「工場勤務」が41名(16.1%)、「研究開発」が18名(22.2%)、「事務他」が31名(17.4%)であった。多重ロジスチック回帰分析の結果、「工場勤務」で統計的に有意であった項目は、「競争が激しい」、「からだを動かす仕事がきつすぎる」、「技術進歩についていけない」であった。「研究開発」で統計的に有意であった項目は、「ノルマや納期に追われる」、「上司との関係が悪い」であった。「事務他」で統計的に有意であった項目は、「仕事のトラブルが多い」、「責任を持つ範囲が大きすぎる」であった。 職場ストレスが精神的健康度を悪化させることが示唆された。また、「工場勤務」、「研究開発」、「事務他」では、精神的健康度を悪化させる自覚的ストレスの項目は異なっていた。
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