研究課題/領域番号 |
14570344
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
坂田 悍教 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80178558)
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研究分担者 |
岡本 順子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (10315707)
細川 武 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (40095386)
土居 通哉 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (10315723)
五味 敏昭 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00104159)
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キーワード | 歩行能力 / 片脚起立時間 / 体力 / 地域在住高齢者 / 縦断的研究 / 重心動揺 |
研究概要 |
(1)老人健康施設入所者の移動能力に関する分析 施設利用者210名(男性70名、女性140名)について体力、重心動揺、歩行能力、ADL,痴呆について測定、歩行能力との関連について解析した。単独歩行可能・杖歩行・車椅子各群間において片脚起立時間で有意の差がみられ、握力、膝伸展力、反応時間で一部差が見られた。施設利用者の体力は、地域在住高齢者の40〜60%で開眼片脚起立時間、膝伸展力の低下が著しい。単独歩行の維持可能な体力として年齢階層別の開眼片脚起立時間をみると65〜69歳代40秒、70〜74歳代30秒、75〜79歳代20秒、80歳代5秒程度の体力が必要である。しかしながら、3秒程度の開眼片脚起立が可能であれば、多くの介護は軽減され、補助歩行も可能である。 (2)地域在住高齢者の移動能力の経年的推移の分析 身体因子・活動性・拡大ADL・体力(新文部省体力測定基準他10種目)・重心動揺など既に測定してある男性236名、女性272名、計508名を対象として、歩行形態(単独歩行群・杖歩行群・歩行器使用群・歩行不能群)と歩行時間(10分以内、20分程度、30分程度、1時間以上)について3年間の経過後、再度聞き取り調査を行い、歩行の変化への影響因子について縦断的な調査・研究を行った。歩行形態に影響を及ぼす体力因子として男女とも大腿四頭筋筋力・片脚起立時間・10m障害歩行・6分間歩行・重心動揺があり、歩行時間への影響因子は、体力面で多様性を示した。縦断的調査より高齢者が移動・歩行を自立させるには、歩行能力・下肢筋力・バランス能力の訓練の重要性が指摘された。高齢者の移動・歩行への体力面の影響は、横断的分析とほぼ一致していた。
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