研究課題/領域番号 |
14570349
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
笠松 隆洋 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (20073695)
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研究分担者 |
吉岡 隆之 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (90285354)
沼本 教子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00198558)
吉村 典子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60240355)
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キーワード | 地域住民 / 骨量 / 生活習慣 / エストロゲン / 閉経 |
研究概要 |
40〜79歳の女性を対象に実施した生活習慣調査及び腰椎骨量調査の各データについて、レコードリンケージを行った後、解析を行い次の成績を得た。1.食習慣と骨量との関係:1週間当たりの牛乳及び小魚の摂取頻度を0〜1、2〜6、7回に分け検討した結果、40〜70歳代のいずれの年代も牛乳及び小魚の摂取頻度と骨量とに関係が認められなかった。2.運動習慣と骨量との関係:週に1時間以上運動する群と1時間未満の2群に分け検討した結果、40歳代においてのみ、運動を良くする群は運動をほとんどしない群に比べ骨量は有意に高かった。10代の時にスポーツを行っていた群とほとんど行っていなかった群に分け検討した結果、すべての年代で10代にスポーツを行っていた群は行っていなかった群よりも高値を示したが有意ではなかった。3.出産経験、閉経と骨量との関係:出産経験のある者を授乳の有無別で検討した結果、40歳代で授乳なしの群は授乳ありの群よりも有意に骨量が高かった。閉経の前後期である50歳女性について閉経前、閉経後2年以内、3〜5年、6年以上の4群に分け検討した結果、閉経後6年以上群は他の3群よりも有意に骨量が低下していた。4.閉経の有無と血清エストロゲン値との関係:閉経群は未閉経群に比べ、total E_2、UB-E_2およびB-E_2値は有意に低下し、%UB-E_2値は上昇していた。5.閉経の有無別にみた骨量と血清エストロゲン値との関連:年齢を一定にした偏相関で検討した結果、未閉経群では骨量とtotal E_2、UB-E_2、B-E_2および%UB-E_2値間には有意の関連は認められなかった。一方、閉経群では骨量とtotal E_2、UB-E_2、B-E_2および%UB-E_2値間には有意の正の相関が認められ、中でもB-E_2、%UB-E_2値とに強い相関が認められた。以上のことから、閉経の前後で骨量低下に関係する血清エストロゲンの動態が異なることが示唆された。
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