1.肥満児への在宅における運動指導 本研究の運動介入期間は3か月で、週3回1回30分程度を目安に自宅でリズムアクション・ゲームを使用した運動療法を継続する。一方、同期間、運動以外は同じ生活指導内容で調査し運動介入期間と比較する。平成14〜15年度の2年間で、研究に参加している肥満児とその保護者は24組あったが、うち4組が運動期間中に脱落した。最終的に50組程度の運動介入期間、通常指導期間終了後、1年間追跡調査した結果を、下記のように分析検討し取りまとめる。 2.各調査項目の分析 (1)体格項目;身長、体重、胸囲・胴囲・腰囲、体組成計による体脂肪分布と基礎代謝量測定、生後の成長記録(母子手帳、「けんこう手帳」など)、(2)家族歴と生活習慣;家族の体格と健康状況は聞き取りで、生活習慣は自己管理・指導ノートを利用して調査分析する。(3)一般検査項目;空腹時採血により血液一般、生化学(総コレステロールなど血清脂質、尿酸ほか)、耐糖能検査(OGTTによる血糖及び血清インスリン、HbA1c)、尿一般検査、生理機能検査(ECG)、胸部X-Pと、(4)画像検査項目;腹部CTスキャンによる体脂肪分布状況の把握(臍高部断面1枚、肝脾断面1枚)について各項目間の分析検討を行う。 3.調査結果のまとめと研究成果の還元 (1)調査結果の学術的概要は日本肥満学会や日本プライマリ・ケア学会などで発表する。 (2)肥満児の生活習慣指導管理内容をまとめた指導者(医師・看護師・保健師)向けテキストと、肥満児本人およびその家族向けテキストを作成し、地域保健や学校保健関係者に配布する。
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