研究概要 |
長寿関連ミトコンドリア遺伝子型(Mt5178C/A)間で生活習慣病発症のリスクが異なることが報告されていた。現在我々は、この研究期間中に学術論文として、Mt5178C/A遺伝子型と、(1)飲酒習慣が血圧に及ぼす交互作用(J.Hum.Hypertens.18:41-45,2004)、(2)飲酒習慣及び喫煙習慣が血清脂質に及ぼす交互作用(Exp.Gerontol.38:1071-1076,2003;Trends in DNA Research,Nova Science, New York, in press)、(3)空腹時血糖値及び糖負荷試験成績との関係(Mitochondrion.in press)、(4)飲酒習慣及び喫煙習慣が眼圧に及ぼす交互作用(Clin.Expedment Ophthamol.32:131-136,2004)、(5)喫煙習慣が血球計数に及ぼす交互作用(Arch.Gerontol Geriatr.40:113-122,2005)、(6)肥満者における血清電解質濃度との関係(Mech.AgeingDev.126:705-709,2005)、及び(7)喫煙習慣が血清蛋白分画濃度に及ぼす交互作用(Mech.Ageing Dev.124:765-770,2003)について報告し、また総説論文(Environ.Health Prev.Med.10:319-323,2005)を発表した。また学会にて、Mt5178C/A遺伝子型と、(1)血清尿酸値、(2)一年間の血清脂質濃度の変化、及び(3)尿中8-OHdGとの関係についての発表を行った。以上、健康状態に対するMt5178C/A遺伝子型と喫煙習慣・飲酒習慣との交互作用を報告し、Mt5178C/A多型が生活習慣病に対するテーラーメイドの予防法の確立に寄与できる候補遺伝子であることを示した。
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