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2002 年度 実績報告書

ベンチマークドーズを用いた鉛の中枢および自律神経機能への影響評価

研究課題

研究課題/領域番号 14570356
研究機関帝京大学

研究代表者

苅田 香苗  帝京大学, 医学部, 講師 (40224711)

研究分担者 村田 勝敬  秋田大学, 医学部, 教授 (80157776)
矢野 栄二  帝京大学, 医学部, 教授 (50114690)
キーワード鉛 / ベンチマークドーズ / 影響評価
研究概要

鉛取り扱い作業者の非顕性健康影響をベンチマークドース(BMD)法により評価することを目的として、初年度は、低・中程度レベルの鉛曝露を受ける可能性のあった作業者を対象に、生物学的モニタリングおよび貧血指標値の異常率に対する鉛の影響量について算定を行った。
国内某製錬所作業者180名を対象として、検診時に血中鉛濃度、ヘモグロビン濃度(Hb)、ヘマトクリット値(Ht)、赤血球偉(RBC)、赤血球プロトポルフィリン値(R-FEP)、尿中δアミノレブリン酸量(U-ALA)を計測し、年齢や交替制勤務などの交絡因子による影響を調整した上で、非曝露集団における異常率5%よりさらに5%、10%の異常増加(BMRをもたらす曝露濃度となるBMDを、新たに作成した解析プログラムにより算定した。
その結果、HbとHtの5%BMDは血中鉛値が20μg/dl前後から認められ、また、R-FEPとU-ALAの5%BMDにあたる作業環境中の鉛濃度は0.1mg/m^3となった。本年度の研究により、鉛曝露で想定される「閾値なし」のモデルについてより明確な影響評価を行う上で、BMDを用いることが鉛影響発現の曝露濃度の推定法として妥当であることが示された。
現在、中程度鉛曝露作業者212名(平均血中鉛値40μg/dl)に対して自律神経機能の計測・評価を行い、副交感および交感神経機能の指標となるQTc、CVrr、C-CV_<LF>、C-CV_<HF>等と鉛曝露指標値との関連について解析中である。次年度は自律神経機能指標値の5%、10%BMRに相当する血中鉛値のBMDを算定し、新しい試みとして鉛による非顕性健康影響を「閾値なし」モデルにより評価することをめざす。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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