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2002 年度 実績報告書

肝細胞増殖因子(HGF)と高血圧との関連-一般住民検診における疫学的検討-

研究課題

研究課題/領域番号 14570368
研究機関久留米大学

研究代表者

足達 寿  久留米大学, 医学部, 講師 (40212518)

研究分担者 平井 祐治  久留米大学, 医学部, 助手 (70309780)
キーワード肝細胞増殖因子 / 内皮機能障害 / 住民検診 / von willebrand factor / フィブリノーゲン / 高血圧
研究概要

肝細胞増殖因子(HGF)は血管内皮特異的増殖因子であり、近年高血圧との関連性が報告されているが、健常者を対象とした大規模住民検診における検討は極めて少ない。そこで、今回我々は一般住民検診においてHGFと血圧との関連を調べ、またその機序を調べるため血管内皮機能障害の程度を示すことが報告されているマーカー(von Willebrand factorやfibrinogen)を併せて測定した。
我々は、平成11年度に福岡県浮羽郡田主丸町在住の40歳以上の男女住民約2000人を対象に大規模な検診を行った。このうち、1474名(男性597名、女性877名)にHGFを測定した。統計学的手法としては、一元配置分散分析(ANOVA)および共分散分析を用い、HGFと年齢、収縮期血圧、拡張期血圧、von Willebrand factor(vWF)、フィブリノーゲンとの関連を検討した。
まず、基本的データを示すとHGFは平均値0.23ng/ml、標準偏差0.09、最小値0.1ng/ml、最大値0.91ng/mlで正規分布を呈していた。また、HGFレベルを均等に5分割し、ANOVAを行ったところ、年齢(p<0.05)、収縮期血圧(p<0.001)、拡張期血圧(p<0.05)、vWF(p<0.001)、フィブリノーゲン(p<0.001)の全てにおいて有意な正の関連を認めた。さらに、血圧に強い関連を持つ年齢と性別を共変量とした共分散分析を行った結果では、拡張期血圧に関しては有意性が消失したが、収縮期血圧(p<0.01)、vWF(p<0.001)、フィブリノーゲン(p<0.001)とは強い正の関連を認めた。vWF、フィブリノーゲンは内皮機能障害のマーカーとして知られており、今回の結果より、HGFは血管内皮機能障害を介して収縮期血圧と関連している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hisashi Adachi et al.: "Serum hepatocyte growrh factor concentration is related to hypertension-An epidemiological study-"Circulation. 106・19. II733 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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