研究課題
初老期痴呆の患者を介護する者の介護負担や介護状況の特徴を、老年期痴呆の患者を介護する者と比較することにより、明らかにするために実態調査を行った。痴呆症患者の、診断名、認知機能の程度(HDS-R)、痴呆の重症度(CDR)については、主治医が診断ならびに測定を行った。家族介護者に対しては、自記式質問票による調査を行った。対象となった痴呆症患者は37名で、全員アルツハイマー病と診断され、初老期群は8名(女性7名、男性1名)、老年期群は29名(女性23名、男性6名)であった。両群間における男女比、初診日からの日数、HDS-Rの得点、CDR、ADL (Barthel Index)については群間に有意差は認められなかった。一方、BPSD (TBS)は、老年期群が有意に高かった。主たる家族介護者の性別は両群間に有意な偏りが認められ、初老期群では男性(夫)が多く、老年期群では女性(娘、嫁)が多く、その平均年齢には、有意差は認められなかった。一日の介護時間や外出時間についても、有意差は認められなかった。介護負担については、J-ZBIの得点には、有意差は認められなかったものの、老年期群の介護者において、ADL介護の辛さとBPSDへの対応の困難さの得点が有意に高かった。初老期群では在宅介護サービスをほとんど利用しておらず、老年期群との間に利用サービス数において有意差が認められた。老年期群の利用が有意に多かったのは、デイサービスであった。患者の痴呆症発症に伴い、友人知人との関係が変わったと回答した老年期群の介護者が有意に多かった。また、ソーシャルサポートについては、医療福祉サービスの専門職から情緒的サポート得点が、老年期群の介護者において有意に高かった。初老期痴呆は、老年期痴呆と比較して、介護者が夫であり介護の負担をあまり訴えないこと、在宅介護サービスの利用が少ないことが明らかとなった。
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