研究課題/領域番号 |
14570380
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
佐藤 親次 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (90162437)
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研究分担者 |
蓑下 成子 川村短期大学, 生活学科, 助教授 (20333255)
小畠 秀悟 筑波大学, 社会医学系, 助手 (50323308)
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キーワード | 触法精神障害者 / 犯罪予防 / 治療継続性 / 地域精神医療状況 |
研究概要 |
一定地域(茨城県)、一定期間(1997.3〜1999.9)に発生した精神障害者の犯罪事例で刑事精神鑑定を委嘱された75例の特徴を統計学及び事例検討を通して、明らかにし実効のある精神医療の施策を提言することを目的とした。 精神鑑定は代表が嘱託され、他の分担者は鑑定助手として関与してきている。従って、対象となる鑑定事例の詳細を把握しており、犯行の要因についても把握しており、個人要因とともに周囲の関係者の対応(対応システム)も大きな要因となることも認識している。こうした状況の下に、平成14年度は次の研究を行った。 イ)まず、項目を選択し、入力し、統計解析を行った。 ロ)犯行の個人内要因として、性、年齢、職業、精神医学的診断、症状、病歴、前科前歴、犯行直前の行動・状況(受診状況など)、犯行内容等の項目を選択した。次に、ハ)事例毎にロ)での項目毎にチェックした。 ニ)そして、個人内要因とシステム要因から解析し、前者の要因の高い群と後者の要因の高い群で比較した。 現段階では、上記データから次の結果が予想されている。 ・精神分裂病の場合は、服薬の遵守、定期的通院、治療関係者の適切な関わりが欠けていること。 ・物質関連障害の場合、通院の中断、物質の再使用が挙げられる。 今後、詳細な解析を行う予定である。
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