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2002 年度 実績報告書

血管内皮細胞を標的とした薬毒物の薬理作用及び毒性評価法確立に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14570383
研究機関金沢大学

研究代表者

高安 達典  金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (80154912)

研究分担者 近藤 稔和  金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (70251923)
大島 徹  金沢大学, 医学系研究科, 教授 (40183024)
キーワード薬毒物 / 毒性評価法 / 細胞レベル / 薬理作用 / サイトカイン / ケモカイン / コカイン / フェノバルビタール
研究概要

薬毒物の分析は臓器組織全体として薬物濃度の定量を機器分析法で行い,その値に基づいて中毒や致死的レベル等の評価を行っているが,最近は細胞レベルでの薬毒物の毒性評価も行われつつある。そこで,現在培養細胞系の装置・容器等を備え,細胞維持の基本的な準備をしている。更に,コカイン等を用いた動物実験を行い,肝組織の変化及び肝臓中のサイトカインやケモカインなどの因子についての変化を観察した。1)フェノバルビタールを100mg/kg体重腹腔内投与3日間(3回)した場合,マウス(Ba1b/c)の行動では投与直後の興奮や歩行のふらつき及びその後の睡眠は見られるものの,肝臓などの細胞のマクロの変化及び血中ALT値(100以下)の上昇は見られなかった。2)更に,フェノバルビタール(100mg/kg)を3日間(3回)腹腔内投与後,コカイン(30〜200mg/kg体重)を一回腹腔内投与したところ,30mg/kgでは若干の興奮を示し血中ALT値も少しの上昇(平均1500)を示した。コカイン60mg/kg投与では,やや強い興奮と睡眠等症状が出現し,血中ALT値(平均3000)も上昇した。肝臓の壊死は門脈領域に弱く認めた。コカイン115mg/kg以上の投与では強い興奮,歩行困難,深い睡眠等の症状が出現し,これに加え,血中ALT値は6時間目から急上昇し,約10時間で最高値(平均13000以上)を示し,肝臓の壊死は門脈領域に強く認めた。同時にマクロファージや好中球等の白血球の浸潤が観察された。IL1β,MCP1等のmRNA量はコカイン投与10時間以上で上昇が観察された。この様に,コカインの投与量による肝細胞壊死の程度は明らかに増大し,今後の細胞レベルでの評価の準備が整った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高安達典, 近藤稔和, 石田祐子, 大島 徹: "コカイン肝障害マウスにおける病態生理"法中毒. 20・2. 170-171 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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