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2003 年度 実績報告書

法医鑑定のための外傷性脳損傷解析有限要素モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14570394
研究機関横浜市立大学

研究代表者

藤原 敏  横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20173487)

研究分担者 佐藤 秀則  横浜市立大学, 医学部, 助手 (60326030)
西村 明儒  横浜市立大学, 医学部, 助教授 (60283561)
青村 茂  東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20281248)
佐藤 雄一郎  横浜市立大学, 医学部, 助手 (70326031)
キーワード法医鑑定 / 外傷性脳損傷 / 脳挫傷 / びまん性軸索損傷 / 有限要素法解析 / ヒト頭部有限要素モデル / β-APP / 神経病理
研究概要

前年度の本研究で作成したヒト頭部有限要素モデルに,皮膚,頭蓋,脳脊髄液,脳のそれぞれに文献から引用した材料定数を適用し(モデル重量:6.06kg),拘束条件,接触条件および荷重条件を付加した.拘束条件では,大後頭孔周囲で矢状方向のみに自由度を持たせ,その他の自由度については拘束した.接触条件では,大後頭孔周囲のサーフェスデータを結合し,頭蓋と脳脊髄液間および脳脊髄液と脳間での各要素の結合は行わなかった.荷重条件では,二種類の重量(1.69kg,49.7kg)の立方体インパクター(鉄(7.86g/cm^3))を用い,いずれも1,000mm/sの速度で後頭部に矢状方向の並進衝撃を与えた.非線形動的構造解析ソフトウェアLS-DYNAにより有限要素解析を行い,衝撃後の頭蓋および脳要素変形,打撃部位である後頭部,打撃の反対部位である前頭部,および脳梁,橋,延髄におけるVonMises応力,前頭部および後頭部の内圧変化,また頭部重心加速度を測定した.結果は以下のとおりであった.いずれのインパクターを用いた場合も,モデルの各要素では並進運動のみでなく,回転運動も認められた.脳内に発生するVonMises応力はいずれのインパクターにおいても,延髄で最も強く,ついで橋,脳梁,前頭部,後頭部の順であった.VonMises応力が打撃後ピークに達する時間はいずれの部位でも重いインパクターで軽いインパクターに比し遅れていた.内圧変化は,いずれのインパクターでも後頭部で陽圧,前頭部で陰圧が発生していた.内圧のピーク値は,いずれの部位でも重いインパクターよりも軽いインパクターで高い値を示し,重いインパクターで軽いインパクターよりもピークが遅れて見られた.いずれのインパクターでも,打撃後ピークが認められる時間は,前および後頭部内圧変化,頭部重心加速度の三者ともほぼ一致していた.モデル実験に平行して実際症例における検討も行った.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Aomura, S.: "Study on the Influence of Different Interface Conditions on the Response of Finite Element Human Head Models under Occipital Impact Loading"JSME International Journal. 46・2. 583-593 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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