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2002 年度 実績報告書

自己免疫疾患の発症要因としてのT細胞CD154分子の発現異常の分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 14570431
研究機関帝京大学

研究代表者

廣畑 俊成  帝京大学, 医学部, 助教授 (90189895)

研究分担者 菊地 弘敏  帝京大学, 医学部, 助手 (80338681)
宮下 琢  帝京大学, 医学部, 助手 (00239401)
キーワードCD154 / T細胞 / SLE / B細胞 / IFN-α / 固相化抗CD3抗体 / 抗CD28抗体 / IL-12
研究概要

これまでの研究により、IFN-αが全身性エリテマトーデス(SLE)のような自己免疫疾患の発症の引き金となることが報告されている。またCD154の発現が異常に増強しそれが長時間にわたり持続することにより、SLEに特徴的な多クローン性のB細胞の活性化、高ガンマグロブリン血症、自己抗体産生が引き起こされる可能性が考えられる。本研究において、我々は活性化されたヒトCD4陽性T細胞におけるCD154の発現に対するIFN-αの影響を検討した。健常人末梢静脈血より単核球を精製し、L-leucine methyl ester処理によりNK細胞、マクロファージ、単球等のaccessory細胞を完全に除去した後にT細胞を精製し、これを固相化抗CD3抗体にて刺激してCD154の発現を誘導した。CD154の発現はフローサイトメトリーとRT-PCRにより評価した。IFN-αは固相化抗CD3抗体にて活性化されたCD4陽性T細胞の初期活性化段階(培養開始24時間)においてCD154分子タンパク及びmRNAの発現を抑制したが、その後の活性化段階(培養開始72〜120時間)において、CD154の発現を増強することが明らかになった。こうした傾向はIL-12や抗CD28抗体の添加では変化が見られなかった。これらの結果は、IFN-αがIL-12やCD28副刺激とは異なった機序で、CD4陽性T細胞におけるCD154の発現を増強していることを示している。以上の結果より、IFN-αは活性化T細胞においてCD154の発現を長時間にわたり増強することにより、SLEのような自己免疫疾患の病態に深く関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hirohata S, et al.: "Regulation of human B cell function by sulfasalazine and its metabolites"Int Immunopharm. 2. 631-640 (2002)

  • [文献書誌] Hirohata S, et al.: "Bone marrow CD34+ progenitor cells stimulated with stem cell factor and GM-CSF have the capacity to activate IgD-B cells through direct cellular interaction"J Leukoc Biol. 71. 987-995 (2002)

  • [文献書誌] Matsuda T, et al.: "Efficacy of Rebamipide as Adjunctive Therapy in the Treatment of Recurrent Oral Aphthous Ulcers in Patients with Behcet's Disease : A Randomised, Double-Blind, Placebo-Sontrolled Study"Drugs R D. 4. 19-28 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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