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2002 年度 実績報告書

Vibrio vulnificusの肝硬変患者における病原因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 14570434
研究機関久留米大学

研究代表者

石井 邦英  久留米大学, 医学部, 講師 (60193249)

研究分担者 豊田 哲也  久留米大学, 医学部, 教授 (00197972)
佐田 通夫  久留米大学, 医学部, 教授 (10162398)
キーワードVibrio vulnificus / 敗血症 / パルスフィールド電気泳動 / 有明海
研究概要

Vibrio vulnificus感染症はこれまでわが国に於いてはほとんど問題とはならず、厚生省の統計調査の対象ともなっていなかった。ところが、平成12年くらいより有明海沿岸に於いてVibrio vulnificus感染による敗血症が相次いで発症し、いったん発症すると死亡率が高いことが注目されるようになった。Vibrio vulnificusは海岸に常在しており、感染経路は経口と創傷からの二つが考えられている。Vibrio vulnificusによる致命的な感染はタラセミア、ヘモクロマトーシス、慢性肝炎、アルコール性肝硬変という基礎疾患の上に発症しており、血清鉄の上昇が関与しているとの仮説が提唱されているが、そのことも含めて病原性についてはまだ解明されてはいない。そこで我々は、有明海を囲む医療機関に呼びかけ、Vibrio vulnificus感染対策委員会を発足させ、原因の解明と、診断・治療・予防法の開発を行っている。
我々は、Vibrio vulnificusによる敗血症患者からの分離菌と海水・魚介類からの分離菌から、プロテナーゼKを用いる方法でDNAを抽出し、制限酵素NotIとXbaIで切断後、パルスフィールド電気泳動(CHEF)により解析を行った。まず、分離した菌の約半数のDNAは抽出の過程で分解してしまった。現在までのところ、これら、DNAが抽出過程で分解してしまった菌から、DNAを分解させずに抽出する方法は見つかっていない。また、Vibrio vulnificusの遺伝子にはXbaI部位は存在しないことがわかった。そこで、NotIで切断したDNAの断片を比較すると、敗血症患者から分離した菌と川をさかのぼり塩濃度の低いところから採取した菌の切断パターンに類似性が見られた。現在、これまで分解してしまった菌からのDNAの抽出方法の開発を行っている。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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