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2003 年度 実績報告書

劇症肝炎の発生に関与する生体側因子の包括的検討

研究課題

研究課題/領域番号 14570444
研究機関千葉大学

研究代表者

横須賀 收  千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (90182691)

研究分担者 徳久 剛史  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
今関 文夫  千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (40223325)
キーワード劇症肝炎 / 肝再生 / 蛋白合成 / DNAチップ / osteopontin / 遺伝子発現 / オーバル細胞 / IGFBP1
研究概要

1)劇症肝炎の発症に関与する生体側因子を明らかにすることを目的として、ヒトおよびマウス肝臓から得られたcDNAライブラリーから作成されたIn house DNAマイクロアレイを用いて、マウス肝部分切除後の遺伝子発現プロファイルを経時的に検討した。肝再生の初期には蛋白合成や蛋白のプロセッシングに関連した遺伝子の発現がみられ、その後も持続しており、肝再生の初期からの蛋白供給の重要性を示唆するものと考えられた。また中期には血清分泌蛋白や代謝関連遺伝子の発現が次第に亢進し、その後抑制がみられることを示した。このことから肝再生における遺伝子発現の変化とその生理学的意義を明らかにした。
2)肝再生不全のモデルとして考えられるオーバル細胞誘導マウスモデル、すなわち肝切除後アセチルアミノフルオレン投与マウスやコリン欠乏食にて飼育したマウスモデルを用いて、これらの肝臓の遺伝子発現をDNAマイクロアレイを用いて検討し、通常の肝切除マウスの肝の遺伝子発現との差異を検討し、これらのマウスではinsulin-like growth factor binding protein-1, cyp 4a14, carnitine octanoyltransferase, osteopontinなどが高発現していることを明らかにし、これらの遺伝子が肝再生不全に関っている可能性を示した。
3)劇症肝炎患者および通常の急性肝炎患者の血清osteopontinレベルを検討したところ、劇症肝炎患者では急性肝炎患者に比べて有意に高いこと、なかでも死亡例ではより高いことが明らかになった。
4)劇症肝炎患者から得られた肝組織の遺伝子発現状況を検討したところ、osteopontinの発現の亢進がみられた。このことから、劇症肝炎の発症にosteopontinが何らかの作用をしているものと考えられた。今後、肝再生におけるosteopontinの意義についてより詳細に検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 新井 誠人: "Gene expression profiling reveals the mechanism and pathophysiology of mouse liver regeneration"Journal of Biological Chemistry. 278・32. 29813-29818 (2003)

  • [文献書誌] 新井 誠人: "Gene expression profile in oval cell induced models"Biochem Biophy Res Commun. (In press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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