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2003 年度 実績報告書

骨髄細胞から肝前駆細胞/肝細胞への分化誘導法の開発と肝細胞移植療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 14570467
研究機関大阪大学

研究代表者

木曽 真一  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40335352)

研究分担者 福井 浩司  大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
井倉 技  大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
田村 信司  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30243223)
キーワード肝細胞 / 骨髄細胞 / 細胞移植療法 / bFGF / HGF / 再生医療
研究概要

肝不全患者の再生医療としての肝細胞/肝幹細胞移植療法の開発が望まれている。今回私どもは、in vitro実験系で骨髄細胞から肝細胞系細胞への分化誘導法について検討した。(方法)(1)6-10週のマウス大腿骨から骨髄細胞を採取した。分化誘導因子としてHGF, EGF, HB-EGF, bFGF, FGF-4,BMP-4,OSMをそれぞれ20ng/ml添加し6日間3次元コラーゲン培養した。培養した骨髄細胞からRNA精製した後、RT-PCR法にてalbumin、CK-18、CK-19、α1-AT、G6Pase、TAT、HNF1α、HNF3α、HNF3β、HNF4α、GATA4、GATA6の遺伝子発現を検討した。(2)また、免疫染色にてalbuminならびにCK18蛋白の発現についても検討した。(結果)1)HGF, EGF, HB-EGF, bFGF, FGF-4, BMP-4, OSMの添加にてalbuminの遺伝子発現を認めた。この誘導に関しては、特にbFGFとHGFにおいて強い誘導がみられた。また、bFGFの添加により肝細胞に発現しているマーカー遺伝子やHNFsやGATA familyなどの転写因子の誘導も確認できた。2)albuminならびにCK18は、免疫染色により蛋白発現も確認できた。これらの結果より、骨髄細胞肝細胞系細胞への分化誘導にFGFやHGFシグナルが重要な働きを担っている可能性が考えられた。(結論)今回、3次元培養系において骨髄細胞から肝細胞系細胞への分化誘導が確認できた。肝細胞系細胞への分化誘導には、bFGF, HGFなどのサイトカインの働きが重要であると考えられた。これらの結果か現在、bFGFやHGFで刺激し肝細胞系細胞へ分化誘導した骨髄細胞の肝臓への移植実験を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Shinichi Kiso(1番目), Shinji Tamura(3番目), 他13名: "Liver Regenaration in Heparin-Binding EGF-like Growth Factror Transgenic Mice after Partial Hepatectomy"Gastroenterology. 124. 701-707 (2003)

  • [文献書誌] Y.Kamada, S.Tamura(2番目), S.Kiso(3番目), K.Fukui(7番目), 他12名: "Enhanced carbon tetrachroride-induced liver fibrosis in mice lacking adiponectin"Gastroenterology. 125. 1796-1807 (2003)

  • [文献書誌] Y.Sawai, S.Tamura(2番目), K.Fukui(3番目), S.Kiso(8番目), 他5名: "Expression of ephrin-B1 in hepatocellular carcinoma : possible involvement in neovascularization"J Hepatology. 39. 991-996 (2003)

  • [文献書誌] Shigeru Sakuda, Shinji Tamura(2番目), Shinichi Kiso(6番目), 他8名: "NF-kB activation in non-parenchymal liver cells after partial hepatectomy in rats : possible involvement in expression of heparin-binding epidermal growth factor-like growth factor"J Hepatology. 36. 527-533 (2002)

  • [文献書誌] Shigeru Sakuda, Shinji Tamura(2番目), Shinichi Kiso(6番目), 他10名: "Activation of signal transducer and activator transcription 3 nd expression of suppressor of cytokine signal 1 during liver regeneration in rats"J Hepatology. 36. 378-384 (2002)

  • [文献書誌] Ayuko Saeki, Shinji Tamura(2番目), Shinichi Kiso(4番目), 他4名: "Frequent impairment of the spindle assembly checkpoint in the hepatocellular carcinoma"Cancer. 94. 2047-2054 (2002)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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