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2002 年度 実績報告書

HGFを用いた炎症性腸疾患に対する粘膜再生療法の試み

研究課題

研究課題/領域番号 14570483
研究機関宮崎医科大学

研究代表者

堀 剛  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (00281220)

研究分担者 井戸 章雄  京都大学, 医学研究科, 助教授 (30291545)
宇都 浩文  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (20347058)
キーワードhepatocyte growth factor / 潰瘍性大腸炎 / 腸管粘膜再生 / DSS腸炎モデル / 組み換え型ヒトHGF
研究概要

HGFは腸管粘膜上皮の再生に関与することが知られている。我々は潰瘍性大腸炎モデルラットを用いて、HGF投与が腸管粘膜再生に有効であるかを検討した。まず、潰瘍性大腸炎のラットモデルとしてdextran sulfate sodium(DSS)を経直腸的に投与したDSS腸炎モデルを作製した。このモデルでは直腸より連続的にびらんが形成される。HGFは組み換え型ヒトHGF(200μg/day)を腹腔内に浸透圧ポンプを用いて持続的に投与した。HGFの投与により、ラット血清中のHGF濃度は上昇し、腸管粘膜のc-Metのリン酸化も確認された。HGF投与群のラットの体重は238.1±31.0gとHGF非投与群の259.0±26.0gに比べ有意に増加しており、また肉眼的にも大腸粘膜上のびらん面積も28%減少し、さらに腸管の短縮も軽度であった(HGF群:20.0±1.92vs.コントロール群:17.4+2.3cm)。組織学的検索においても腸管上皮の再生はHGF投与群において著明に促進されていた。一方、多臓器への影響としては肝臓、腎臓に対してHGFの投与は影響を及ぼさなかったが、脾臓の臓器重量はHGF投与群において軽度減少していた。これらの結果より、HGF投与によりDSS腸炎モデルの粘膜再生が促進されることが確認され、HGFは潰瘍性大腸炎患者における粘膜再生療法に有用である可能性が示唆された。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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