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2003 年度 実績報告書

耐性ウイルスの排除を目指したB型肝炎治療法の開発と発癌前のHBV組み込みの解析

研究課題

研究課題/領域番号 14570495
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

南 祐仁  京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (60326220)

研究分担者 岡上 武  京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (20150568)
キーワードB型肝炎ウイルス / ウイルス組み込み / 肝発癌 / lamivudine / 薬剤耐性ウイルス
研究概要

B型慢性肝炎治療に使われるlamivudineに耐性を有するHBVを高感度に検出するため,peptide nucleic acid(PNA)を用いたPCR clampingとRFLP法を組み合わせて従来の10,000倍の感度で耐性ウイルスを検出する方法を開発した.
この方法を用いて,i)耐性ウイルスがlamivudine投与前から存在する例のあること,ii)治療開始後6か月以内の早期に出現しうること,iii)一度出現した耐性ウイルスがlamivudine投与中に自然消失する例のあること,iv)lamivudineとinterferonを併用することにより耐性ウイルスの出現率を低下させられること,v)耐性ウイルスの出現は,慢性肝炎より肝硬変に高頻度に見られること,などを明らかにした.
また,急性肝炎後の肝組織や慢性肝炎でのHBVの存在様式を検討し,一過性の感染後にHBV組み込みが存在することを,平成11年に50th AASLD,(Chicago, USA)にて発表したが,さらに,これらの組み込み配列をHBV-Alu PCRを用いてcloning,解析した結果を含めて,平成15年の54th AASLD (Boston, USA)で発表した.こうした発癌前のHBV組み込みは,Axin1,EYA3,BBXなど既知の細胞増殖に関連した遺伝子のほかに、functionのわかっていない未知の遺伝子の近傍にも認められることが判明した.これらのうち,Axin1と未知の遺伝子は,肝癌細胞株間において不均等な発現を認め,また,肝癌組織と対応する非癌部の間でも発現の差異が認められ,癌抑制遺伝子の性格を持つことが示唆された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Murakami Y et al.: "Hepatitis B virus DNA in liver, serum, and peripheral blood mononuclear cells after the clearance of serum hepatitis B virus surface antigen."Journal of Medical Virology. 72. 203-214 (2004)

  • [文献書誌] Okanoue T et al.: "Lamivudine therapy for Japanese patients with cirrhosis B."Intervirology. 46・6. 394-399 (2003)

  • [文献書誌] Kirishima et al.: "Detection of YMDD mutant using a novel sensitive method in chronic liver disease type B patients before and during lamivudine treatment."Journal of Hepatology. 37・2. 259-265 (2002)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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