研究課題/領域番号 |
14570553
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤田 昌樹 九州大学, 大学病院, 助手 (50325461)
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研究分担者 |
萩本 直樹 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (50315074)
桑野 和善 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (40205266)
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キーワード | TNF-alpha / 肺気腫 / ビタミンA / ケモカイン |
研究概要 |
SP-C/TNF-alphaトランスジェニックマウスは、TNF-alphaを肺内に過剰発現したマウスであり、肺気腫病変および肺高血圧症を生じる。今回このモデルマウスを使って、以下の実験を施行中である。 (1)サイトカイン、ケモカイン、シグナル伝達の解析および遺伝子改変マウスとの交配 肺気腫成立には、炎症の関与が強く示唆されている。このマウス肺を用いて、TNF-alpha以下のレセプター、シグナル伝達の解析を実施した。昨年の研究によりレセプターでは、TNFRIIがより優位に、TNFRIより発現していることが認められたため、TNFRI, TNFRII欠損マウスとSP-C/TNF-αトランスジェニックマウスの交配を開始した。TNFRI、TNFRII欠損マウスとTNF-alpha過剰発現マウスの交配により子孫が残せ、TNFRI欠損(homozygous)もしくはTNFRII欠損(homozygous)し、かつTNF-alphaを過剰発現しているマウスが得られた。現在マウスの頭数を増やしており、生後6ヶ月時点での、TNFRI欠損/TNF-alpha過剰発現マウスの肺機能解析、右心室圧測定を近日中に開始する。 (2)ビタミンAの肺気腫病変への影響 ビタミンAの肺気腫病変への影響を病理学的、生理学的に検討し、従来報告されていたビタミンAにより肺気腫病変が改善するラットモデルと異なり、ビタミンAは肺気腫病変を逆に増悪することが確かめられた。機序としてビタミンAにより、CXCケモカインのKCの増強が考えられた。
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