目的 末梢気道壁の構築はCTを用いても描出することができない。われわれは超音波カテーテルによって、in vivoにおいてヒト末梢気道の粘膜を認識することが出来るかどうか検索することを目的とした。 方法 8人の健康人と肺癌患者1人を対象とした。キシロカインにて局所麻酔後、気管支鏡鉗子孔より1.07mmのcoronary imaging catheterを右B8またはB4に挿入した。測管より、生理的食塩水を注入し、カテーテル内外を満たした後、画像を記録した。ついでメサコリンを注入して、気道収縮を発現させた後、同様に記録した。 結果 1)気道内の空気により、必ずしも良い画像が得られるわけではなかった。 2)得られた画像よりは、動物の抹消気管支壁で見られたような3層構造は見られなかった。 3)メサコリン注入による気道内腔狭窄が描出された。 4)内腔面積が減少すると、internal perimeterが減少する傾向がみられた。超音波画像はfo1dを描出することができず、internal perimeterが過小評価された可能性がある。 5)全壁面積は気道断面積の約20-30%で、組織学的標本で得られた結果よりは大きいものの、非常に近い値を示した。 結論 1.超音波血管カテーテルを用いて、末梢気道の内腔狭窄を検索することが可能である。 2.また気道壁リモデリングをin vivoにおいて評価することが可能である。
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