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2003 年度 実績報告書

舞踏病・ジストニアの運動回路異常と定位脳手術効果の検討-パーキンソン病との比較-

研究課題

研究課題/領域番号 14570586
研究機関信州大学

研究代表者

橋本 隆男  信州大学, 医学部, 助教授 (20201709)

研究分担者 多田 剛  信州大学, 医学部附属病院, 講師 (00236530)
キーワード舞踏病 / ジストニア / パーキンソン病 / 定立脳手術 / 淡蒼球破壊術
研究概要

平成15年度は、4例のパーキンソン病患者に淡蒼球破壊術を行い、淡蒼球ニューロン発火を記録した.4例ともに一側優位の振戦型パーキンソン病であった.手術適応判定は、十分量の抗パーキンソン病薬にて改善が不十分であったことによる.術後振戦は2例で完全に消失し、この2例は術前に服用していた抗パーキンソン病薬を中止したが、手術から3ヶ月以上経過した現在まで再増悪は認められない.2例では振戦は術前の2割程度に改善した.全例で手術対側の寡動、歩行障害が改善した.平成15年度は舞踏病とジストニア患者で手術を行った症例はなかったが、1例のジストニアが間もなく手術予定であり、別の1例は手術候補として経過をみている.手術予定の1例は、55歳、女性.40歳より左上下肢の異常姿位が出現し緩徐に増悪.左手で物を持つ動作や車の運転がうまくできなくなった.53歳、右上下肢に舞踏運動が出現.頭部MRIではラクナ梗塞が散見された.左上下肢のジストニアがADLを低下させており、内服薬で改善が得られなかったために手術適応と判断された.手術候補の1例は32歳、男性でDYT1遺伝子異常を伴った家族性ジストニアである.8歳から書字の際に手が振えるようになり、28歳で斜頚が出現した.現症では、書字などの動作時に右手の強い筋緊張と斜頚が現れる.種々の内服薬を試みたが改善は不十分であり、現在定位脳手術の適応について検討中である.DYT1遺伝子異常による家族性ジストニアは、淡蒼球手術が奏効することが明らかにされてきており、本例も手術による改善が期待できると考えられる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hashimoto T, Elder CM, et al.: "Stimulation of the subthalamic nucleus changes the firing pattern of pallidal neurons"J Neurosci. 23. 1916-1923 (2003)

  • [文献書誌] Sekijima Y, Hashimoto T, et al.: "Severe generalized dystonia as a presentation of a patient with aprataxin gene mutation"Mov Disord. 18. 1198-1200 (2003)

  • [文献書誌] Watarai M, Hashimoto T, et al.: "Pallidotomy for severe generalized chorea of juvenile-onset dentatorubral-pallidolyusian atrophy"Neurology. 61. 1452-1454 (2003)

  • [文献書誌] Hagiwara N, Hashimoto T, et al.: "Static balance impairment and its change after pallidotomy in Parkinson's patients"Mov Disord. In press. (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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