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2004 年度 実績報告書

舞踊病・ジストニアの運動回路異常と定位脳手術効果の検討-パーキンソン病との比較-

研究課題

研究課題/領域番号 14570586
研究機関信州大学

研究代表者

橋本 隆男  信州大学, 医学部, 助教授 (20201709)

研究分担者 多田 剛  信州大学, 医学部附属病院, 講師 (00236530)
キーワード舞踏病 / ジストニア / パーキンソン病 / 定位脳手術 / 淡蒼球 / 視床
研究概要

平成16年度は、2例のパーキンソン病患者にそれぞれ淡蒼球刺激術と破壊術を行い、1例の片側性ジストニア患者に淡蒼球刺激術,1例の全身性ジストニア患者に両側視床刺激術を行った.淡蒼球手術を行った計3例でニューロン発火を記録した.片側性ジストニア例は55歳、女性.40歳より左上下肢の異常姿位が出現し緩徐に増悪.左手で物を持つ動作や車の運転がうまくできなくなった.53歳、右上下肢に舞踏運動が出現.頭部MRIではラクナ梗塞が散見された.左上下肢のジストニアがADLを低下させており、内服薬で改善が得られなかったために手術適応と判断された.術後6ヶ月で左下肢のジストニアが軽度から中等度改善し,歩行姿勢が改善し転倒がなくなった.左上肢のジストニア姿勢は明らかな変化はない.ニューロン発火解析では,パーキンソン病では平均発火頻度は淡蒼球外節63.7spikes/sec,内節87.7spikes/secであるが,本例では外節8.6spikes/sec,内節7.0spikes/secと著明に低下していた.また,記録針を進める時には発火が増加するが,そのままの位置を保つと数秒で発火頻度が低下してくる異常パターンがめだった.全身性ジストニア例は27歳,女性.著明な脳内石灰化があり,全身性ジストニアのために起立不能で,高度の頸部後屈のために摂食も困難であった.線条体の石灰化のために淡蒼球にアプローチできず,視床刺激術を行った.術後2ヶ月経ち四肢のジストニアは軽度改善したが,頸部後屈は依然として高度である。本例は全身麻酔下で手術を行ったので,ニューロン記録は行わなかった.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Acute stimulation in the external segment of the globus pallidus improves parkinsonian motor signs.2004

    • 著者名/発表者名
      Vitek JL, Hashimoto T, et al.
    • 雑誌名

      Mov Disord 19

      ページ: 907-915

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] パーキンソン病症候の運動学・病態生理学2004

    • 著者名/発表者名
      橋本隆男
    • 雑誌名

      脳の科学 2004年増刊号

      ページ: 69-74

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] マイクロレコーディング2004

    • 著者名/発表者名
      橋本隆男
    • 雑誌名

      脳神経外科 32

      ページ: 297-303

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 大脳基底核の神経回路2004

    • 著者名/発表者名
      橋本隆男
    • 雑誌名

      内科 93

      ページ: 623-627

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] パーキンソン病の治療.定位脳手術の種類と適応2004

    • 著者名/発表者名
      橋本隆男
    • 雑誌名

      診断と治療 92

      ページ: 819-824

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Chronic implantation of deep brain stimulation leads in animal models of neurological disorders.2004

    • 著者名/発表者名
      Elder CM, Hashimoto, et al.
    • 雑誌名

      Neurosci Methods 142

      ページ: 11-16

  • [図書] Annual Review神経20052005

    • 著者名/発表者名
      橋本隆男

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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