研究課題/領域番号 |
14570602
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研究機関 | 香川大学(医学部) |
研究代表者 |
峠 哲男 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (80197839)
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研究分担者 |
塚口 真砂 香川大学, 医学部附属病院, 助手 (60335867)
出口 一志 香川大学, 医学部附属病院, 助手 (80263896)
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キーワード | 反復脳電気刺激 / 反復脳磁気刺激 / 体性感覚誘発電位 / ミオクローヌス / ラット / 組織学的検討 |
研究概要 |
目的:脳の連続的電気または磁気刺激が、脳神経機能に及ぼす影響とその発現機序については、尚十分に解明されていない。このため我々は、ラットにおいて脳の電気および磁気刺激が神経生理機能と脳神経組織に及ぼす影響について検討した。また、脳電気刺激がカテコール誘発性ミオクローヌスに及ぼす影響についても検討した。 対象と方法:ラットを麻酔後、運動感覚野の硬膜下に電極を固定し、硬膜下より1Hzまたは0.2Hzの頻度で3時間20分の間、脳を電気刺激した。また頭蓋表面に8の字コイルを置き、0.2Hzで2時間20分の間、脳を磁気刺激した。上記の刺激前後で、後肢電気刺激により体性感覚誘発電位(SEPs)を経時的に記録した。記録終了後にラットの脳を取り出し、ヘマトキシリン・エオジン染色、ニッスル染色を行い、脳組織の変化について検討した。また、脳を25Hzで30分間電気刺激した後、カテコールを腹腔内投与して、ミオクローヌスを誘発した。 結果:刺激を行わないコントロール群では、経時的にSEP皮質成分の振幅の増大を認めたが、電気刺激および磁気刺激群では有意な振幅の抑制が認められた。また、脳電気および磁気刺激による神経組織の変化を認めなかった。電気刺激後にはカテコール誘発性ミオクローヌスが遷延する傾向があった。 結論:連続的な脳電気および磁気刺激は、介在ニューロンではなく皮質ニューロン自体の活動に影響を与えることが示唆された。脳電気刺激によるカテコール誘発性ミオクローヌスに対する影響については更に検討する必要がある。
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