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2003 年度 実績報告書

骨格筋細胞膜のアクアポリンファミリー分子の検索と病的筋における変化について

研究課題

研究課題/領域番号 14570620
研究機関昭和大学

研究代表者

若山 吉弘  昭和大学, 医学部, 教授 (40138467)

研究分担者 井上 昌彦  昭和大学, 医学部, 助手 (50286770)
渋谷 誠二  昭和大学, 医学部, 助教授 (80167444)
自見 隆弘  昭和大学, 医学部, 助教授 (30196654)
キーワード正常骨格筋 / アクアポリン3 / アクアポリン4 / アクアポリン7 / mRNA / イムノブロット / 免疫組織化学 / 福山型筋ジストロフィー症生検筋
研究概要

1.正常骨格筋におけるアクアポリン(AQP)ファミリー分子の検索について、今年度はAQP7につき検討した。ヒトとマウスの骨格筋と肝臓を対象にtotal RNAと蛋白レベルで研究した。ヒトとマウスのAQP7の塩基配列よりプライマーを合成し、骨格筋と肝臓から抽出したtotal RNAを用いRT-PCRを実施し、予測された塩基数(ヒト328bp、マウス369bp)の1本のbandのRT-PCR産物を得た。また蛋白レベルの検討ではまず抗AQP7抗体を作製した。抗原ペプチドはヒトAQP7のアミノ酸配列のN端の15残基のC端にcysteineを付加し合成しウサギと羊に免疫し抗体を得た。この抗体を用いイムノブロット(IB)と免疫組織化学(IHC)を実施した。IBでは骨格筋および肝臓からの抽出蛋白質の約30kDaの1本のbandを認識した。IHCではヒト骨格筋で赤筋線維も白筋線維も同じ濃さで横断筋線維の周辺部が均一に染色された。マウス骨格筋ではヒト骨格筋と異なり白筋線維の周辺部だけが不連続で不規則に染色された(Cell Tissue Res 印刷中)。
2.病的骨格筋の検討では福山型先天性筋ジストロフィー症(FCMD)生検筋についてAQP4の発現をRNAと蛋白レベルで検討した。RNAレベルではFCMD生検筋では正常対照筋に比べAQP4 mRNA量が著減していた。蛋白レベルでもIBではFCMD生検筋からの蛋白抽出物は正常対照骨格筋からのそれに比べ抗AQP4抗体により認識されるbandの濃度が著減していた。またIHCの検討では正常骨格筋線維に比べFCMD生検骨格筋線維の抗AQP4抗体による免疫染色性が著明に低下していた(Virchows Arch 443:761-767,2003)。これらの結果はdystrophinopathy以外のミオパチーでもAQP4の著減がみられるという点で重要な所見と考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yoshihiro Wakayama: "Expression of aquaporin 3 and its localization in normal skeletal myofibres."The Histochemical Journal. 34(6-7). 331-337 (2002)

  • [文献書誌] Yoshihiro Wakayama: "Altered aquaporin 4 expression in muscles of Fukuyama-type congenial muscular dystrophy."Virchows Archiv. 443(6). 761-767 (2003)

  • [文献書誌] Yoshihiro Wakayama: "Expression and localization of aquaporin 7 in normal skeletal myofiber."Cell and Tissue Research. 印刷中.

  • [文献書誌] Takahiro Jimi: "Reduced expression of aquaporin 4 in human muscles with amyotrophic lateral sclerosis and other neurogenic atrophies."Pathology Reserarch and Practice. 印刷中.

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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