研究課題/領域番号 |
14570634
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
上月 正博 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70234698)
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研究分担者 |
小野寺 宏 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20214207)
佐藤 寿伸 東北大学, 医学部附属病院, 助教授 (50312583)
金澤 雅之 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60282050)
半田 康延 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (00111790)
加賀屋 豊 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (90250779)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | VEGF / HGF / low voltage electrical stimulation / ischemic muscle |
研究概要 |
ラットの両側大腿動脈を切離し、虚血肢モデルを作成した。電極を両側前脛骨筋中央の筋肉内に留置した。右側に留置した電極を、パルスジェネレーターに接続し電気刺激肢とした。左側に留置した電極を、パルスジェネレーターに接続せず非刺激肢とした。 1)continuous LVES (CL-VES)による血管新生因子の効果 虚血骨格筋に対する筋収縮閾値以下の電気刺激(CL-VES)が、血管新生因子であるVEGF、HGF、FGF、あるいは炎症・低酸素因子であるIL6、HIFに及ぼす影響について検討した。非刺激肢と比較して、5日間のCL-VESによりHGF、VEGFの蛋白量増加を認めたが、IL6、HIF、FGFに関しては差異を認めなかった。虚血肢に対するCL-VESは、低酸素や炎症を介さずにVEGF・HGFを増加させることにより、血管新生に関与していることが示唆された。また虚血骨格筋に対するCL-VESによる、血管新生因子の影響についてmRNAレベルでも検討した。5日間の刺激で、非刺激肢に比べて有意に増加していた。従って、CL-VESによる血管新生因子の効果は、5日目以降も持続する可能性が示唆された。またCL-VESの1日間刺激でも、非刺激肢と比べてVEGF蛋白量が増加し、CL-VESによる血管新生作用が、短時間で出現する可能性が示唆された。 2)continuous LVES (CL-VES)、intermittent HVES (IH-VES)の2条件間の比較. CL-VESと収縮性電気刺激(IH-VES)との比較を行った。IH-VESではCL-VESとことなり、VEGFの増加を認めたが、HGFの増加を認めなかった。HGFは、VEGF以上の血管新生作用と、VEGFでは認められない臓器保護作用をもつ。従ってCL-VESは血管新生効果に加えて、IH-VESでは認められない効果をもつ可能性が示唆された。
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