研究概要 |
ConnexinのWntシグナル系を介する発現調節機構の解明 1.マウスゲノミックライブラリーよりconnexin43c DNAをプローブとしてスクリーニングする。5'-発現調節領域を含むクローンの塩基配列を決定し、ルシフェラーゼ遺伝子を組み込んだ発現ベクターに5'上流配列の種々の部位をサブクローニングしたコンストラクトを作成した。 2.これらコンストラクトを単離心筋細胞にリポフェクチン法により遺伝子導入し、ルシフェリン発光によりその活性を測定することによりエンハンサー領域、プロモーター領域を同定した。 3.Wntを培養液中に加え、転写活性の変化を調べたところ、上流2kb以内に3箇所の活性調節部位が同定できた。 4.Wntシグナル系ではbeta-cateninが転写因子であるTCFと結合し転写調節に関わる。このTCF結合モチーフの存在は、Wntによる活性調節部位と一致していた。活性型beta-catenin, TCFを心筋細胞に導入して、シグナル系の活性を確認したところ、Wntはシグナル伝達分子としてbeta-catenin, TCFを使用してconnexin43の発現調節に関与することが判明した。
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