研究課題/領域番号 |
14570719
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
三井 哲夫 山形大学, 医学部付属病院, 講師 (30270846)
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研究分担者 |
川上 貴子 山形大学, 医学部, 助手 (90312743)
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キーワード | 先天性好中球減少症 / G-CSF受容体 / 受容体切断型遺伝子異常 / G-CSF R Tgマウス / Shwachman症候群 / SBDS遺伝子異常 |
研究概要 |
国内の研究協力施設で先天性好中球減少症と診断された16例でG-CSF受容体切断型遺伝子異常は1例のみに同定された。これは白血病化した細胞を含む血液細胞検体から検出された。mRNA上は切断型の異常のみ、血液細胞gDNAからは正常のアリルとヘテロに検出された。この症例で爪、髪からgDNAを抽出、これも同様に解析した所、正常のアリルのみ検出された。この他に切断型でない変異が1例、アミノ酸変異を伴わない変異1例が検出された。まだ少数例の解析であるが、日本の症例では欧米で既に報告されたものよりも切断型の遺伝子異常が検出される頻度は少ない。また、この切断型の異常が白血病化に前後して出現する後天的な異常である可能性が示唆された。 切断型G-CSF R Tgマウスについては過剰なG-CSF刺激を一ヶ月に渡って与えたところ、切断型異常の入ったマウスにおいて投与1ヶ月で汎血球減少をきたすという興味深い結果を得た。更に、これまでの知見を基に通常量に近いG-CSF(20μg/日)の長期投与研究を共同研究で行ったが、現在までの所250日程度の連続投与ではMDS/AMLの発症は認めていない。 更に先天性好中球減少症の一つであるShwachman症候群において昨年報告されたSBDSの遺伝子異常が我が国の症例において観られるのかどうか確認した。これまでに7例の解析を終え、5例に何らかのSBDS遺伝子の異常を検出した。興味深い事に同一のSBDSの遺伝子異常でも好中球減少や、Shwachman症候群に特異的とされる骨格異常がない例があり、この症候群においてSBDSの遺伝子異常が直接フェノタイプに影響を与えるわけではないことが示唆された。
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