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2002 年度 実績報告書

RS(respiratory cyncytial)ウイルス感染による気管支喘息増悪の機序の解明と薬物による制御の検討

研究課題

研究課題/領域番号 14570723
研究機関群馬大学

研究代表者

加藤 政彦  群馬大学, 医学部, 助手 (30292593)

研究分担者 望月 博之  群馬大学, 医学部, 講師 (50270856)
森川 昭廣  群馬大学, 医学部, 教授 (40125878)
キーワードRSウイルス / 気管支喘息 / 好酸球 / 細胞接着 / スーパーオキサイド(O_2^-)産生
研究概要

本研究では、RSウイルス感染が、気管支喘息の発症および増悪にどのように影響を及ぼしているのかを検討することを目的し、初年度は、RSウイルスが好酸球の活性化を来すか否かを検討した。その結果、RSウイルスは単独では、好酸球からのスーパーオキサイド(O_2^-)産生はきたさなかった。そこで、RSウイルスが、血小板活性化因子(PAF)誘導性のO_2^-産生に対して増強効果があるか否かについて検討した。すでに我々は、PAF投与によりhuman serum albumin (HSA)に接着した好酸球は、一過性のピークに続いて、より大きな遷延する相からなる2相性のO_2^-産生を示した。今回、O_2^-産生のほとんどの部分を占める第2相のarea under the curve (曲線下面積)を指標として、RSウイルス添加による効果を検討した。その結果、RSウイルスは、PAF誘導性のO_2^-産生に対して増強効果があることが明らかとなった。なお、この反応は、細胞を浮遊すること、またはβ2インテグリンに対するCD18抗体で前処理することにより、ともに抑制された。さらに、RSウイルスおよびPAFにより刺激した好酸球表面上のαMβ2(CD11b/CD18)の発現をフローサイトメーターにより検討した。αMβ2の発現は、O_2^-産生と同様に、RSウイルスは単独では亢進しなかったが、PAFと同時に添加すると好酸球からのαMβ2の発現を増強することが明らかとなった。以上より、RSウイルスは、PAFによる好酸球活性化を増強することが明らかとなった。また、RSウイルスの好酸球活性化の増強作用には、αMβ2 (CD11b/CD18, Mac-1)を介した細胞接着が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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