研究課題/領域番号 |
14570757
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
山中 正二 横浜市立大学, 医学部附属病院・病理部, 講師 (80264604)
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研究分担者 |
長嶋 洋治 横浜市立大学, 医学部・病理学第2, 助教授 (10217995)
三五 一憲 東京都神経科学総合研究所, 発生形態研究部門, 主任研究員 (50291943)
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キーワード | Sandhoff病 / ライソゾーム病 / 免疫異常 / ヘキソサミニダーゼ |
研究概要 |
(1)ON-OFF機構を用いた研究:tgransgenic mouse(TG)の作製:平成16年度も感染症(パスツレラ)が動物センター内で発生。凍結受精卵を作製、あるいは受精卵から起こすものの、マウスを増やすことが不可能であった。Tet-On systemを使うためのTG作製を依頼中である。 (2)Sandhoff病(SD)マウスにおける免疫異常:SDマウスにて自己免疫現象を解析。自己免疫に関与するFcRγKOマウスと交配しダブルノックアウト(DKO)マウスを解析することにより症状に自己免疫が関与することを証明。更にヒトのSD患者の脳においても自己抗体が沈着していることを見いだした(JCI、第50回秋期病理学会総会にてA演説として発表)。18週DKOマウスでのGM2,GA2蓄積量がSDマウスの末期(15週)より増加するものの、アポトーシスは優位にDKOマウスで少ないことを見出した。また、マイクログリアを介した炎症反応、TNF-αの発現もDKOマウスでは優位に少なく、これらの結果からSDマウスの病態に蓄積以外にも自己抗体を伴う炎症反応を介した病態生理が想定されうる。 (3)SDマウスの網膜の機能、形態の解析:共同研究者の三五とSDマウスの網膜視神経細胞を解析。予想される形態異常の他に、2ヶ月令時には視神経細胞の機能低下を認めた。この機能低下はBDNF投与により、ある程度の回復が見られた。(投稿中) (4)SDマウスでのサイトカインの検索:徳島大学の伊藤孝司先生との共同研究でmacrophage inflammatory protein-1(MIP-1)が初期よりglia系細胞で活性化されており、そこではN-acetylglucosaminyl(GlcNAc)を有するオリゴ糖が蓄積していることが解った。(J neurochem発表)
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