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2004 年度 実績報告書

神経関連ペプチドとその受容体の遺伝子解析と連鎖解析による自閉症病因遺伝子同定

研究課題

研究課題/領域番号 14570766
研究機関自治医科大学

研究代表者

山形 崇倫  自治医科大学, 医学部, 助教授 (00239857)

研究分担者 森 雅人  自治医科大学, 医学部, 講師 (10337347)
中島 尚美  自治医科大学, 医学部, 助手 (20337330)
キーワード自閉症 / セクレチン / セクレチン受容体 / セクレチン受容体ノックアウトマウス
研究概要

(1)自閉症候補遺伝子の解析
自閉症の病因遺伝子解明のため、DHPLC法および直接シークエンス法にて、自閉症との連鎖が示されている染色体7qに局在する神経ペプチドとそのG蛋白結合型受容体の変異解析を行なった。GPR8、GPR37およびGPR65について自閉性障害患者65例中各遺伝子に数個の塩基置換を検出したが、いずれも、コントロールにも検出され、病因に結びつく変異は検出されなかった。
(2)セクレチン受容体ノックアウト(Sctr KO)マウス解析
Sctr KOマウスの行動解析では、体重がやや重く、open-field testで動くスピードが速く、rotarod testでバランスが悪いという結果を示した。また、社会行動の指標となる、tube testおよびpartition testで異常行動を示した。Tube testは、細いtubeに両側からマウスを入れ、どちらの方向に出て来るかを見るもので、通常50%ずつ出て来るが、Sct KOマウスは81%勝って出て来た。Partition testは、透明な隔壁で区切った向こう側にマウスを入れた時の行動を見るテストで、通常、既知のマウスに比し、未知のマウスが入った時は、隔壁に近寄る行動が増えるが、Sctr KOマウスでは、既知と未知の間で変化がなかった。これらの結果より、Sctr KOマウスは、社会性の認知が低いと考えられた。よって、セクレチンが社会行動に影響することが示され、Sctr KOマウスは自閉性障害のモデルマウスとなると考えられた。
また、海馬CA1領域のシナプス電位の検討では、シナプス伝達の低下と、長期増強電位の低下を示した。このシナプス伝達の異常を示す電気生理学的結果と、Sctrの発現部位、行動異常の関連解明が重要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Absence of causative mutations and presence of autism-related allele in FOXP2 in Japanese autistic patients

    • 著者名/発表者名
      Li H, Yamagata T, Mori M, Momoi MY
    • 雑誌名

      Brain and Development (In press)

  • [雑誌論文] Mutation analysis of methyl-CpG binding protein family genes in autistic patients

    • 著者名/発表者名
      Li H, Yamagata T, Mori M, Momoi MY
    • 雑誌名

      Brain and Development (In press)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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