研究課題/領域番号 |
14570770
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
中舘 尚也 北里大学, 医学部, 講師 (30306633)
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研究分担者 |
金子 安比古 埼玉県立がんセンター病院, デイケア部, 部長(研究職)
松浦 信夫 北里大学, 医学部, 教授 (50002332)
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キーワード | ウイルムス腫瘍 / WT1 / TSLC1 / LOH / メチレーション |
研究概要 |
代表的な小児腎原発悪性腫瘍であるウイルムス腫瘍について、片腎性かつ孤発性の本邦のウイルムス腫瘍121例を対象に、(1)発生頻度の日欧での違いの分子遺伝学的解析、(2)WT1遺伝子以外のウイルムス腫瘍の原因遺伝子(新しい癌抑制遺伝子WT3)の可能性の検討についての研究を行なった。WT1遺伝子のエクソン1から10までのdirect sequencingによるmutation/deletion解析では、121例中9例にexon2に2例、exon7に2例、exon8に2例、exon9に2例、exon10に1例、変異が検出された。次に、11番染色体の物理地図を参考に、遺伝子多形マーカーの中から、9個のマイクロサテライトマーカー、2個のRFLPマーカーの全11個のマーカー(11p15領域にはS922、TH01、S932、11p13領域にはPAX6、またRFLPマーカーとして、ApaL1とHha1を、11p12領域にはS903、11q22領域にはS4100、11q23領域にはNCAM、S1885、S1364)を用いて、正常組織DNAも得られた98例に対してLOH解析を行い、LOHは認められたのは98例中34例(28.1%)に認めた。11p13で13.2%、11p15で14.0%、11p13と11p15両領域で19.0%、11p13領域に限局するものは3.3%、11p15領域に限局したのは5.0%であった。11qに15.7%と高頻度にLOHが認められ、共通欠失領域は11q23であった。11q23には肺癌の癌抑制遺伝子のTSLC1遺伝子があり、11qLOHが認められた34例では、TSLC1遺伝子にはmutation/deletionのいずれも認められなかった。次に、Bisufite-Sequencing法によりメチル化を検討し、検討可能だった23例中11q23にLOHが認められた14例のうち3例と11q23にLOHが認められなかった9例中1例にmethylationが認められた。
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