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2003 年度 実績報告書

ケラチン病の病態生理に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14570796
研究機関秋田大学

研究代表者

米田 耕造  秋田大学, 医学部, 講師 (60260626)

研究分担者 真鍋 求  秋田大学, 医学部, 教授 (30138309)
キーワードケラチン / ケラチン病 / 角化細胞 / ユビキチン / 26Sプロテアソーム
研究概要

ケラチン病は、ケラチン遺伝子に点突然変異、欠失が入ることにより、正常なケラチン中間径線維が形成されなくなることが、原因と考えられてきた。正常なケラチン中間径線維が形成されない角化細胞は、外力に対する抵抗性が低下し、微細な外からの外力により、細胞が壊れやすくなる。今回われわれは、細胞質に変異ケラチン凝集塊が存在する角化細胞では、ERストレスが生じていることを見つけた。かつ変異ケラチン凝集塊を持つ角化細胞では、TNF-αの産生が亢進していることも明らかにした。TNF-αの産生亢進には変異ケラチン凝集塊による20Sプロテアソームの機能抑制が直接関係していた。さらに、TNF-αの中和抗体を用いると角化細胞のアポトーシスが抑制された。これらの結果は、角化細胞内に変異ケラチン凝集塊が生じるとTNF-αが産生され、オートリン・パラクリン経路により角化細胞がアポトーシスにおちいることを示すものである。ケラチン病の代表的疾患である単純型先天性表皮水疱症は、ケラチン14蛋白質の変異により生じることが分かっている。変異ヶラチン14cDNAをトランスフェクションした細胞では、TNFα産生が増加していることおよび細胞自身がアポトーシスに陥っていることが判明した。近年ケラチン8およびケラチン18蛋白質は、肝細胞においてTNFαにより誘導されるアポトーシスを抑制することが証明された。今回の研究結果より単純型先天性表皮水疱症の病変皮膚で観察される細胞の空胞変性にアポトーシスが関与している可能性が示唆された。ケラチン病の原因として、変異ケラチン凝集塊を生じた角化細胞がアポトーシスにおちいるという現象も考慮すべきだと思われた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoneda K et al.: "An autocrime/paracrim loop ・・・・"J Biol Chem. 279. 7296-7303 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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