研究課題
基盤研究(C)
当該研究期間には1.ケラチノサイトの増殖、DNA合成、アポトーシスに対する性ホルモンの作用2.ケラチノサイトの自己成長因子変生に対する性ホルモンの作用3.ケラチノサイトの炎症性サイトカイン、抗炎症性サイトカイン、ケモカイン、血管増殖因子変生に対する性ホルモンの作用4.ケラチノサイトの接着分子、炎症性サイトカイン・成長因子レセプターの発現に対する性ホルモンの作用5.ケラチノサイトのサイトケラチン発現に対する性ホルモンの作用について検討することを計画していた。1については、17β-estradiol(E2)が、表皮ケラチノサイトの膜上のGPR30に結合し、cAMPシグナルの誘導を介してBcl-2の発現を促進し、酸化ストレスによるアポトーシスを抑制することを解明した。4については、E2はケラチノサイトにおいて、(1)cAMPシグナルを介して、IFN-yによるJak-STATシグナル伝達系を抑制し、type1 T細胞遊走性ケモカインIP-10の産生を抑制する(2)Sp1、AP-1の転写活性を抑制することにより、単球・マクロファージ遊走性ケモカインMCP-1の転写を制する(3)NF-kBの転写活性を抑制することにより、type1 T細胞、単球・マクロファージ遊走性ケモカインRANTES遺伝子の転写を抑制することを解明した。これらの結果はE2が尋常性乾癖患者の表皮角化細胞の、異常に完遂したアポトーシスを抑制し、皮膚の恒常性を維持すること、乾癬病変部へのtype1 T細胞、単球・マクロファージの浸潤を抑制し、炎症を鎮静化することを示唆しており、E2の乾癖治療における有用性が期待される。2、3、5については現在検討中である。
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