今年度は、昨年度に作成した局所平均通過時間、局所血液量、あるいは、造影剤の流入速度定数(kl)のparametric imageを自動作成するプログラムの再評価をおこなった。まず、心筋局所に自動的に関心領域を設定する段階の正確度及び再現性について検討を加えた。予想外の呼吸性移動(吃逆)など以外では、呼吸の影響は、ほぼ制御可能と考えられた。また、これまで著しい不整脈では、関心領域の設定エラーがおきていたものが、ある程度軽減することが可能となった。また、プログラムに改良を加えることにより、計算の高速化に成功した。臨床に簡便に利用できるようにpixel-by-pixelでのパラメトリック画像の作成に取り組んだが、思いのほかノイズが目立ち、臨床応用には少し問題が認められた。そこで現状では、ある一定の領域ごとの画像を作成し、従来の血流評価法であるSPECTや冠血管造影の所見と比較改良を加えている。
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