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2004 年度 実績報告書

胸部CT所見からみた喫煙と肺気腫、及びその進行の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14570863
研究機関香川大学

研究代表者

佐藤 功  国立大学法人香川大学, 医学部, 助教授 (30154040)

研究分担者 大川 元臣  国立大学法人香川大学, 医学部, 教授 (70028629)
キーワードCT検診 / 喫煙の害 / 肺気腫 / 遠隔医療
研究概要

胸部検診の患者においてCT検査を施行し、自覚症状のない若年者肺気腫患者を中心として肺気腫の存在を検討した。従来の喫煙者における肺気腫の発症頻度は剖検例を中心に集積され、診断は胸部X線写真と呼吸機能でなされている。ところがこの診断基準で診断される肺気腫はかなり症状が進んだ、いわば完成された肺気腫であり、反対に症状がなければCTは施行されず、従って診断されることはない。CTは呼吸機能が正常である場合にも肺気腫を示す低吸収域を認めることは日常しばしば経験されることであり、肺気腫の初期病変を表し得る有効な手段である。本研究はCTによる肺癌検診の2次検診でCT検査を施行した患者において、喫煙との関連で肺気腫の存在、年齢、亜分類を正確に把握し、呼吸機能で肺気腫が診断される以前に、すなわち症状発現以前に、病態が把握され、さらに将来予想が可能となることが推定される。
さらには摘出された肺標本から肺気腫病変をCT画像と対比するために検討してきた。この点も従来の病理学的検索では画像の理解を目的にはされておらず、新しい展開が期待される。
また、本学で運用を開始している遠隔医療システムにおいて、肺気腫のCT診断を検討したところ有効であったことから、論文として日本胸部臨床(2003年)およびRadiation Medicine(2004年)で発表した。このことは画像読影の専門医不在の医療施設でも的確な肺気腫診断がなされることの可能性が示された。
喫煙により効率に肺気腫が発症することが明示され、このことを医学会だけでなく一般市民、子どもに知識として還元することが、開かれた大学の地域貢献として重要なこととなることが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2004 2003

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] CT assessment of pulmonary emphysema using teleradiology2004

    • 著者名/発表者名
      Katashi Satoh, et al.
    • 雑誌名

      Radiation Medicine 22・4,5

      ページ: 126-130

  • [雑誌論文] 肺気腫患者におけるテクネガスSPECTの平均値を用いた定量化-気腫の分布の違いと呼吸機能との関係について-2003

    • 著者名/発表者名
      佐藤 功, 他
    • 雑誌名

      核医学 40・2

      ページ: 147-153

  • [雑誌論文] MDCTを使用したMPR像による右肺動脈A3aの分岐様式の検討2003

    • 著者名/発表者名
      佐藤 功, 他
    • 雑誌名

      気管支学 25・4

      ページ: 269-273

  • [雑誌論文] A study of the acute effect of smoking on cerebral blood flow using 99mTc-ECD SPET2003

    • 著者名/発表者名
      Yuka Yamamoto, Katashi Satoh, et al.
    • 雑誌名

      European Journal of Nuclear Medicine and Molecular Imaging 30・4

      ページ: 612-614

  • [図書] 胸部のCT(伸展固定肺標本作製法)(村田喜代史、他)2004

    • 著者名/発表者名
      佐藤 功
    • 総ページ数
      486
    • 出版者
      メディカル・サイエンス・インターナショナル出版

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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