研究概要 |
MRI 呼吸同期下で5分前後の撮像時間で、ほぼ全ての冠動脈血流の描出が可能なwhole coronary MRAの臨床応用をすすめ、新しい3次元構成法であるsoap bubble法との組み合わせによりさらに実用化へ一歩近づいたと考える成果を得た。また本法は心筋Perfusion study、Delayed enhancement study, Wall motion studyを組み合わせてcomprehensive cardiac examinationの一環として施行しており、非侵襲的冠動脈疾患検査の有力な手段となりうる確信を深めた。本年はまた、MRIによる頚動脈アテロームプラークの性状診断によって得た新知見、技術を、冠動脈壁の性状診断へ応用することに着手しており、初期の成果を得ている。 MD-CT 当付属病院の16例の多列検出器高速CT(MD-CT)と、新たに導入された関連病院の40列CTを、冠動脈病変を有する臨床例に応用し,正常血管,狭窄病変の描出能について検討をかさね、さらに進むであろう多列化の意義を考察している。またステント内部血流の有無診断を臨床例を対象に2機種間での比較検討を行っている。 なお、本年度は研究課題の成果を中心とした成書"心臓のMRIとCT"を研究代表者,分担者が中心となり上梓した。本書はこの分野での本邦初の成書であると自負している。
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