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2003 年度 実績報告書

低線量胸部ヘリカルCT画像における早期肺がんの検出

研究課題

研究課題/領域番号 14570890
研究機関広島国際大学

研究代表者

石田 隆行  広島国際大学, 保健医療学部, 助教授 (60309656)

キーワード胸部CT / 肺がん / コンピュータ支援診断 / 肺がん検診 / 結節状陰影
研究概要

平成15年度は、サブトラクションCT画像から病変部を検出する際に必要な新しい肺野領域の抽出法の開発を行い、その手法を様々な臨床画像に適応した結果の報告も行った。ウェーブレット変換を用いて肺野の抽出を行うことによって、肺野と胸壁の境界部のエッジを保ちながら肺野内の詳細構造をボカす処理を行うことによって、通常のCT画像で肺野領域の抽出を行うよりも正確に肺野領域抽出を行うことができるようになった。
さらに、過去にCT画像を撮影している患者のための、経時的差分像技術の開発を行った。経時的差分像技術は、すでに単純X線画像に対して病変検出率を向上させる効果が高いことが証明されており、商品化もされている。今回は、この手法をCT画像に適用した。この手法は、同一患者の過去のCT画像と現在のCT画像を用いて対応するスライス画像を自動的に選択する。そして、対応するスライス画像を用いて、位置合わせの際に生じる可能性のある平面上での位置のずれと回転のずれを補正する。そして、局所におけるずれを繰り返しワーピング法という非線形幾何学的変形法を用いて整合する。整合した後、2つの画像の引き算を行うことによって、アーチファクトの少ない、画質のよい差分画像を得ることができる。この経時的差分像画像については、CT画像についても、医師の肺がん検出能を向上させることが、シカゴ大学との共同研究の結果わかった。
これらの成果を、以下の学会で発表した。
[1]石田隆行,桂川茂彦,土井邦雄:胸部ヘリカルCT画像における早期肺がん検出のための経時的差分CT技術の開発,平成15年4月日本放射線技術学会(於横浜)
[2]井上聖,米沢鉄平,常盤佳代,小池正紘,岩永秀幸,上田克彦,真田泰三,石田隆行:ウェーブレットを用いた胸部CT画像の肺野領域自動抽出法の臨床応用,平成15年9月日本放射線技術学会・中国四国部会学術大会(於宇部)
[3]阿部裕之,石田隆行,Feng Li,桂川茂彦,曾根脩輔,土井邦雄:Effect of Temporal Subtraction Images on the Detection of Lung Cancer on Low-Dose CT,平成15年12月 RSNA(於USAイリノイ州シカゴ)

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 石田隆行, 桂川茂彦, 土井邦雄: "胸部ヘリカルCT画像における早期肺がん検出のための経時的差分CT技術の開発"日本放射線技術学会誌. 予稿集. 264 (2003)

  • [文献書誌] 井上聖, 米沢鉄平, 常盤佳代, 小池正紘, 岩永秀幸, 上田克彦, 真田泰三, 石田隆行: "ウェーブレットを用いた胸部CT画像の肺野領域自動抽出法の臨床応用"日本放射線技術学会・中国四国部会会誌. 第14号2003年. 84 (2003)

  • [文献書誌] 阿部裕之, 石田隆行, Feng Li, 桂川茂彦, 曾根脩輔, 土井邦雄: "Effect of Temporal Subtraction Images on the Detection of Lung Cancer on Low-Dose CT"Radiology (2003 Scientific Program). Program. 262 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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