研究分担者 |
大釜 昇 京都医療技術短期大学, 診療放射線技術学科, 講師 (10290214)
笠井 俊文 京都医療技術短期大学, 診療放射線技術学科, 助教授 (70194701)
山田 勝彦 京都医療技術短期大学, 診療放射線技術学科, 教授 (10230450)
赤沢 博之 京都医療技術短期大学, 診療放射線技術学科, 講師 (10369655)
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研究概要 |
放射線の測定は電子機器により計数・計測するため、原子炉内や高電磁波環境下においては、放射線計測装置の誤動作により放射線測定は不可能である。本研究ではこれらの環境下においても放射線の測定が可能なシステムを開発する。 新たに開発する放射線測定器は、光ファイバー先端部に放射線照射により蛍光を発するシンチレータ(蛍光物質)を装着し、蛍光量を光ファイバーで導き、光電子増倍管により、電気信号に変換増幅して、放射線の照射線量やエネルギー測定を行うシステムである。また、先端部に温度特性を有する物質を組み合わせることにより、放射線以外の環境測定も可能なシステムが考えられる。 新システムは、光ファイバーを使用するため形状が細く、悪性腫瘍などの放射線治療時における、人体内の線量を実測できる可能性があり、臨床応用が期待される。 平成15年度は,光ファイバーに接合する蛍光物質の検討を行った。特に残光特性の優れたプラスチックシンチレータ(YAP)を基本に,放射線計測器の開発を行った。光ファイバーは性質上,放射線により蛍光を発生するため,放射線計測に応用する場合,蛍光物質の信号に附加して蛍光量が増えるため,弁別の必要があるり計測回路設計時にシミュレーションを行い検討した。 プラスチックシンチレータ(YAP)は蛍光の減衰時間は0.027μsと,他のシンチレータ(例,NAI(Tl)は0.23μs)と比較して非常に短く,計測回路の設計でカットオフレベルの設定により,光ファイバーによる蛍光量を除去出きると判断して,放射線計測器の開発を行った。 平成16年度は,作成した放射線計測器の性能試験,特性試験および,医療用X線装置やX線CT装置を用いて応用の研究を行う。
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