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2003 年度 研究成果報告書概要

健常老人の画像追跡によるアルツハイマー型痴呆の発症前予徴の早期発見:第11次研究

研究課題

研究課題/領域番号 14570945
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 精神神経科学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

笠原 洋勇  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (60056950)

研究分担者 高梨 葉子  東京慈恵医科大学, 医学部, 助手 (90266643)
中西 達郎  東京慈恵医科大学, 医学部, 助手 (10287261)
西村 浩  東京慈恵医科大学, 医学部, 講師 (00246430)
橋爪 敏彦  東京慈恵医科大学, 医学部, 助手 (10317985)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
キーワードMRI / BVRT / ECR / temporal lobe / rating scale
研究概要

2002年度は1999年度の被験者の3年後にあたり今年度参加者の時点までに検査を終了したのは59名であった。これらの被験者の1回目の認知テストと3年後の2回目の認知テストの成績とMRI所見との関係を調査した。小脳萎縮がみられた被験者ではベントンテストが1回目平均7.60点から2回目平均5.40点と顕著に低下し、ECRテストでも1回目15.0→2回目13.4と低下した。皮質の軽度萎縮である(+)群ではベントンテストで7.42→6.58、ECRテストで14.91→14.58とベントンテストで低下がみられた。同様に皮質の軽度萎縮、基底核のT2(MRIのT2画像で強信号の出現数)、頭頂葉の萎縮、脳梁の萎縮、橋のT2、PVH、側頭葉の萎縮、側頭葉のT2、側脳室の拡大の各項目で程度の増悪に伴い認知テストの成績で3年後の結果が低下した。
2003年度は12月末までで計150名の3年後の2回目調査が行われた。この中で初回参加者のうち5名が死亡、2名が痴呆発症となっている。なお現時点では4名に痴呆が認められている。MRIの検査と認知テスト、問診を行っていくことで脳構造と脳機能についての3年ごとの経年変化のデータを蓄積している。
今回はベントン視覚記銘検査の他Enhanced cued recall(ECR)、符号問題(Symbol Digit Substitution)を認知検査に加え、またMRIに関しては水平断の視察判定を実施したがこの他冠状断画像の判定を加えることにした。
MRI上の皮質の萎縮、側頭葉の萎縮、側脳室の拡大、シルビウス裂の拡大のいずれかの所見を認める例で3年後の認知テストの低下につながることがわかった。またT_2HSIの存在が部位によって脳機能の低下をもたらしていることが示唆された。
このためMRI画像上の所見から健常老人の脳機能の変化について推測していくことが可能となり、データをさらに全例の2回目検査および6年後の3回目検査と蓄積していくことにより健常老人の脳機能だけでなく生活上の変化もとらえることができる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 笠原洋勇: "高齢者のうつ病"日本醫事新報. No4126. 24-30 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 笠原洋勇, 小高文聰, 伊藤達彦: "Huntington病(脳器質性精神障害神経変性疾患)"日本臨牀. No40. 261-264 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 笠原洋勇, 小高文聰: "老炎医療の歩みと展望(社団法人日本老年医学編)"メジカルビュー社. 320 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2005-04-19  

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