研究課題/領域番号 |
14570960
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
廣川 誠 秋田大学, 医学部, 講師 (50241667)
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研究分担者 |
鈴木 隆二 武田薬品工業(株), 創薬第一研究所, 主任研究員(研究職)
川端 良成 秋田大学, 医学部, 助手 (70361227)
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キーワード | T cell receptor / Clone / Allogeneic BMT / Leukemia |
研究概要 |
同種造血幹細胞移植を受けた白血病患者におけるドナー由来TCRαβ+T細胞クローンの動態 ヒト同種造血幹細胞移植後のT細胞性免疫再構築におけるperipheral expansionの役割、すなわちドナーの成熟TCRαβ+T細胞に由来するT細胞再生経路がレシピエントの免疫再構築にどのように貢献しているか明らかにするために、ドナー由来成熟TCRαβ+T細胞クローンが、移植を受けた患者体内でどのくらいの期間生存するのかをT細胞抗原受容体β鎖可変領域(T-cell receptor β chain variable region, TCRBV) CDR3 (complementarity-determining region 3)領域をクローナルマーカーとして解析した。その結果、(1)ドナーの成熟TCRαβ+T細胞クローンは、移植後約2年間、症例によっては5年間レシピエントの体内に存在すること、(2)peripheral expansionを来たすクローンは複数存在すること、また、(3)一部の症例において、ドナー由来T細胞クローンがサイトメガロウイルス肺炎の罹患前後で増加することを確認した。以上より、peripheral expansionはレシピエントに潜伏感染するような微生物抗原に対する反応であることが示唆された。
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