研究課題/領域番号 |
14570996
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
住本 秀敏 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00306838)
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研究分担者 |
池田 康夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00110883)
藤田 知信 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20199334)
河上 裕 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50161287)
岡本 真一郎 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (50160718)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | 同種造血幹細胞移植 / 移植片対白血病効果 / 移植片対宿主病 / 一塩基多型(single nucleotide polymorphism) / マイナー組織適合抗原(minor histocompatible antigen) / 抗原特異的T細胞 |
研究概要 |
本研究は、同種造血幹細胞移植(allogeneic hematopoietic stem cell transplantation ; allo-HSCT)において移植片対白血病(graft-vs-leukemia ; GVL)効果を引き起こす同種免疫反応の標的抗原、特にMHC以外のタンパク質多型に基づく多型ペプチドであるマイナー組織適合抗原(minor histocompatibility antigens ; mHas)を同定し、これを用いた新しい免疫療法の開発を検討することを目的とする。今回我々は2つのアプローチを試みた。第一にallo-HSCT後の末梢血単核球から患者の移植前の造血器腫瘍細胞あるいは血液細胞を認識するドナー由来同種抗原特異的T細胞を樹立しその標的抗原を同定する方法、第二に日本人における血液細胞特異的分子のアミノ酸多型を一塩基多型(single nucleotide polymorphism ; SNP)解析により明らかにし、mHa候補となる多型ペプチドを選出しin vitroでのT細胞誘導により検討する方法である。今回我々は前者の方法により患者血液細胞だけを特異的に認識するDPB1*0501拘束性のmHaを認識するT細胞とミスマッチのHLA-DQを認識するT細胞を樹立し、これらのCD4陽性T細胞が、graft versus host disease(GVHD)を起こさずGVLのみを選択的に起こしうるエフェクターとして重要な役割を果たすことを確認した。一方後者の方法ではProteinase3のexon3の多型部位がmHaとなる可能性を追求したが、有意な結果は得られなかった。Proteinase3のミスマッチの有無を再発率と照らし合わせて評価すると、有意差は認められなかったが、ミスマッチ陽性群で再発率が低い傾向は認められた。症例数を増やすことで有意な結果が得られる可能性もあると考えられる。
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