研究課題/領域番号 |
14571010
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
涌井 秀樹 秋田大学, 医学部, 講師 (70240463)
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研究分担者 |
小松田 敦 秋田大学, 医学部, 助手 (70272044)
伊藤 英晃 秋田大学, 医学部, 助教授 (80168369)
小林 良二 香川医科大学, 医学部, 教授 (00020917)
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キーワード | 糸球体 / 濾過バリアー / アクチニン-4 / ネフローゼ惹起物質 / ピューロマイシンアミノヌクレオシド / 巣状分節状糸球体硬化症 |
研究概要 |
1.腎からのアクチニン-4の精製とネフローゼ惹起物質(ピューロマイシンアミノヌクレオシド、PAN)との結合性について、論文にまとめ発表した(Nephron Experimental Nephrology)。 (1)腎から機能を保持したアクチニン-4の精製法を確立した。 (2)精製されたアクチニン-4はPANに強い結合性を示した。 (3)酵素処理したアクチニン-4のフラグメントを用いた検討で、PAN結合部位は中心部のスペクトリン様リピー卜(R1-R4)ドメインにマップされた。 2.非家族性の巣状分節状糸球体硬化症による腎不全症例におけるアクチニン-4の遺伝子異常ついて検討し、論文にまとめ発表した(Renal Failure)。 (1)家族性の巣状分節状糸球体硬化症では、アミノ酸置換を伴うアクチニン-4とポドシンの遺伝子異常が報告されているが、当科で経験した非家族の症例ではアミノ酸置換を伴うアクチニン-4やポドシンの遺伝子異常を認めなかった。 (2)この結果から、巣状分節状糸球体硬化症の原因は多岐に渡ると推測された。 3.アクチニン-4のR1-R4ドメインと相互作用する分子の検索を開始した。 (1)大腸菌two-hybrid法を用い、アクチニン-4のR1-R4ドメインと相互作用する分子をコードするcDNAを、ヒト腎ライブラリーから数種同定した。塩基配列の結果から、コードされる分子種を明らかにした(平成15年5月、第46回日本腎臓学会学術総会で発表予定)。 (2)大腸菌two-hybrid法で認めた相互作用を別の系(レコンビナント分子を用いた結合実験)で確認する作業を開始した。
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