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2002 年度 実績報告書

C1C-5チャネルの高次構造変化に伴う機能障害のプロテオーム解析

研究課題

研究課題/領域番号 14571035
研究機関北里大学

研究代表者

坂本 尚登  北里大学, 医学部, 講師 (80187046)

研究分担者 長場 泰  北里大学, 医学部, 助手 (40255279)
内藤 一郎  重井医学研究所, 超病理部門, 部長(研究職)
キーワードClC-5チャネル / ソーティング / 遺伝子変異 / Dent(デント)病 / プロテオーム解析
研究概要

CLCN5遺伝子変異と発現チャネルの細胞内ソーティング分子機構の関連性を明らかにすることは、同遺伝子異常に伴う疾患(Dent病)の病態を解明する上で重要な課題である。今回、C末を認識する抗ClC-5モノクロナール抗体(MAb)に加え、新たにN末側を認識するMAbを作成して、Dent病と遺伝子診断した症例の変異型とチャネルソーティング障害機構について検討した。これまでに検討したClC-5のD5-D6ループに存在するミスセンス変異(S270R,R280P)に加え、強制発現系で機能障害が確認されたClC-5のC末側変異(658:del C)と新たに同定した変異(2370/1 ins A)を対象とした。野生型と人為的突然変異法で作製した変異型を発現ベクターへ挿入し、Lipofection法を用いて哺乳類培養綱胞(CHO-K1)へ形質導入し安定的発現系を樹立した。核酸と蛋白レベルで発現の有無を確認し、発現蛋白の細胞内局在を細胞内小器官の特異的タンパクを指標に抗ClC-5 MAbsを用いて二重免疫染色法で解析した。さらに、変異導入に伴う発現タンパクの違いについて、二次元電気泳動法で野生型と比較検討した。ClC-5のD5-D6ループに存在するミスセンス変異(S270R,R280P)は最終標的部位、初期エンドゾーム、までの細胞内ソーティングが障害されないのに対して、C末側のフレームシフトを伴う2つの変異型は共に細胞内の粗面小胞体(ER)に留まり、初期エンドソームには発現を認めずソーティング障害を生じていることを明らかとなった。さらに、2370/1 ins A変異型導入細胞で、野生型と異なるタンパクが発現することを二次元電気泳動法で同定した。以上より、CLCN5遺伝子変異に伴う発現チャネルの細胞内ソーティング障害に多様な分子機構の存在が明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Matsuo T., Sakamoto H.et al.: "Dent's Disease-Associated CLCN5 Missense Mutations within Loop between the Putative Transmembrane Domains D5 and D6 Disrupt the Recycling of Channel to the Cell Surface"J Am Soc Nephrol. 13. 73A (2002)

  • [文献書誌] 森口いぶき, 坂本尚登 他: "新たなCLCN5遺伝子変異を同定した特発性尿細管性蛋白症の1例"日腎会誌. 44・6. 610 (2002)

  • [文献書誌] 松尾孝俊, 坂本尚登 他: "ClC-5遺伝子変異による細胞内小胞輸送障害分子機構の遺伝子導入解析"日腎会誌. 44・3. 312 (2002)

  • [文献書誌] 坂本尚登 他: "クロライドチャネルClC-3/ClC-5発現局在の集合尿細管間在細胞のサブタイプにおける相違"日腎会誌. 44・3. 262 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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