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2002 年度 実績報告書

バイグリカン過剰発現マウスにおける腎障害抑制作用とその機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14571036
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

篠村 裕之  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00235293)

研究分担者 小林 絵美  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00317116)
黒田 真理  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40306692)
林 松彦  慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (60129608)
キーワードバイグリカン / 腎障害 / リモデリング
研究概要

最近我々はプロテオグリカンの一つであるバイグリカンが細胞増殖および細胞外基質産生に対して細胞特異的な様々な作用を及ぼすことを報告してきた。腎障害悪化因子亢進による細胞外基質産生亢進を抑制することが腎障害進展抑制のための重要な条件であることが広く知られている。そこで、本研究ではバイグリカンの腎障害・血管障害に対する作用とその機序を明確にすることにより、将来の腎障害治療に新たな進歩をもたらすことを目的として立案された。プロモーターαSMAの下流にヒトバイグリカンcDNAを挿入しC57BL/6Jマウス卵にマイクロインジェクションして6系統のバイグリカン過剰発現マウス(Tg)を得た。RT-PCR並びに免疫組織化学的検討でバイグリカンが正常の約2-4倍に発現している2つの系統(220-3,218-2)を実験に用いた。Tgマウスの外観は野生型マウスと同様であったが、大動脈や腎細動脈のPCNA染色ではPCNA陽性細胞数の有意な増加を認め、また中膜、中膜/内腔比の増加を認めた。次にアンジオテンシンIIを14日間皮下投与することにより血管障害モデルを作製したが、この場合もTgマウスで血管の増殖や肥厚は野生型マウスに比して増加していた。以上より、血管壁に存在するプロテオグリカンであるバイグリカンが生体内で血管平滑筋細胞の増殖を調節し、腎細動脈や大動脈の血管障害発症に直接関与する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kuroda et al.: "Glucocorticoid regulation of proteoglycan synthesis in mesangial cells"Kidney International. 62(3). 780-789 (2002)

  • [文献書誌] Nakaya et al.: "Prepubertol treatment with angiotensin receptor blocker couses partial attenuation of hypertension and renal damage"Nephron. 91(4). 710-718 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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