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2003 年度 実績報告書

排泄低下型高尿酸血症の発症機序に関する分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 14571041
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

市田 公美  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80183169)

研究分担者 細山田 真  杏林大学, 医学部・薬理学教室, 講師 (00291659)
キーワードURAT1 / SLC22A12 / 腎性低尿酸血症 / ベンズブロマロン / プロベネシド
研究概要

我々は有機陰イオントランスポーターであるhOAT1及びURAT1が尿酸を輸送することを明らかにし、それぞれをコードする遺伝子SLC22A6とSLC22A12を同定した。さらに尿酸の排泄亢進を示す遺伝子疾患である腎性低尿酸血症症3例を解析し、腎性低尿酸血症の責任遺伝子がURAT1であることを明らかにした。これらに基づき、以下のことを施行した。
【URAT1の輸送特性の解析】
マウス遺伝子の相同性検索により、マウスRSTがURAT1と74%の相同性を認めたため、アフリカツメガエルの卵母細胞を用いRSTの尿酸輸送能を検討した。KmとVmaxがそれぞれ1213±222μMと268.8±38.0pmol/oocyte/hrであり、benzbromarone、probenecidにより尿酸輸送が阻害されること等から、マウスRSTが尿酸を輸送し、URAT1のhomologueであることを明らかにした。
【腎性低尿酸血症症例の解析】
腎性低尿酸血症の中に占めるURAT1の異常が原因で起こる頻度や、疾患の特徴を明らかにすることを試みた。
腎性低尿酸血症患者32例を解析し、30例にSLC22A12に異常を認めた。24例はhomozygoteまたはcompoundheterozygoteであり、6例はheterozygoteであった。SLC22A12の遺伝子異常の中で、ナンセンス変異であるG774Aが74.1%を占めていた。その他にミスセンス変異であるG269Aが9.3%に認められ、総計10の変異を明らかにした。更に、今回明らかになった6個のミスセンス変異に関し、変異体を作成しアフリカツメガエルの卵母細胞に発現させた結果、尿酸輸送能が消失または著しく低下していた。以上より、SLC22A12の異常による腎性低尿酸血症が腎性低尿酸血症のほとんどを占め、更にG774Aが多数を占めることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ichida K.: "Clinical and molecular analysis of patients with renal hypouricemia in Japan-influence of URAT1 gene on urinary urate excretion."J Am Soc Nephrol. 15. 164-173 (2004)

  • [文献書誌] Hosoyama M.: "Function and localization of urate transporter 1 in mouse kidney."J Am Soc Nephrol. 15. 261-268 (2004)

  • [文献書誌] Gok F.: "Mutational analysis of the xanthine dehydrogenase gene in a Turkish family with autosomal recessive classical xanthinuria."Nephrol Dial Transplant. 18. 2278-2283 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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