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2003 年度 実績報告書

GH分泌惹起物質受容体発現抑制トランスジェニックラットを用いた同受容体の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 14571077
研究機関日本医科大学

研究代表者

芝崎 保  日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00147399)

研究分担者 大畠 久幸  日本医科大学, 医学部, 助手 (80256924)
キーワードグレリン / グレリン受容体 / 体脂肪 / エネルギー代謝調節 / 褐色脂肪細胞
研究概要

申請者らは、視床下部弓状核における成長ホルモン(GH)分泌惹起物質(GHS)/グレリンの受容体(GHSR)の発現を抑制したトランスジェニック(Tg)ラットを作成し、その表現型の解析を行なってきた。同ラットでは低体重、低体脂肪、GH分泌の低下が確認できたことから、GHSRは成長、体脂肪蓄積、GH分泌において促進的に機能していることが明らかになった。今年度は同Tgラットを用いてGHSRのエネルギー代謝調節における機能を明らかにすることを目的とした。同Tgラットおよび対照ラットに普通食あるいは高脂肪食を2週間負荷し、白色脂肪組織と褐色脂肪組織の重量、後者組織内のuncoupling protein 1(UCP1)遺伝子発現、直腸温の解析を行った。高脂肪食負荷によりTgラットと対照ラットともに摂取カロリーは増加し、体重100g当たりの摂取カロリーはTgラットにおいてむしろ高値を示したにもかかわらず、Tgラットは対照ラットに比べ有意に体白色脂肪量は少なく、逆に褐色脂肪組織量は多く、同組織内のUCP1遺伝子発現量は多かった。対照ラットの褐色脂肪細胞は高脂肪食負荷により脂肪が蓄積し肥大したが、Tgラットの褐色脂肪細胞には普通食摂取群と比べ有意な変化は認められなかった。さらにTgラットの直腸温は対照ラットに比べ有意に高温であった。以上の結果は、Tgラットでは褐色脂肪細胞による熱産生、エネルギー消費が亢進しているため高脂肪食摂取下でも白色脂肪組織の増大が抑制されたことを示すものである。したがって、視床下部弓状核GHSRはエネルギー代謝調節においてエネルギー消費を抑制するように機能していると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kim, K.et al.: "Ghrelin mRNA and GH secretagogue receptor mRNA in human GH-producing pituitary adenomas is affected by mutations in the subunit of G protein"Clin.Endocrinol. 59・5. 630-636 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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