研究課題/領域番号 |
14571171
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
佐々木 睦男 弘前大学, 医学部, 教授 (10005077)
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研究分担者 |
十束 英志 弘前大学, 医学部, 助手 (70281920)
鳴海 俊治 弘前大学, 医学部, 助手 (90250612)
袴田 健一 弘前大学, 医学部, 講師 (30271802)
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キーワード | 劇症肝炎 / 摘出肝異種交叉灌流 / 人工肝臓 / カニクイザル / ブタ |
研究概要 |
1.ブタ摘出肝交叉灌流システムの機能評価 体重15-24kg食用ブタより全身麻酔下、全肝を摘出した。リザーバーA(RA)、B(RB)を設置し、膜型oxygenatorを介してRBと摘出肝を接続した閉鎖回路を作製した。RA内に低分子デキストラン液およびNH_4Cl、D-galactose、lidocaine、RBにはブタ血漿を各々注入し、それらの含有液が分子量7-10万の物質透過性を有するhollow fiber型透析カラム(Cascadeflo EC40W)の内・外腔を通過させる交叉灌流システムを作製した。同システムの機能評価として、灌流中、RA、RB含有液を経時的に採取、RAに混注した各物質の回路内総量を測定したところ、6時間の交叉灌流でRA、RB含有液中からNH_347.3±10.2%、D-galactose89.5±1.7%、lidocaine95.5±1.0%が除去され、また摘出肝の酸素消費が確認されたことから、6時間の交叉灌流中、摘出肝の機能維持が示唆された。併せて本研究で用いた半透膜はアルブミンを透過させ、IgMを遮断することも確認された。 2.ブタ劇症肝炎モデルに対する同種摘出肝交叉灌流の効果 サルを用いた本実験に先立ち、同種劇症肝炎モデルに対する本システムの有効性を検討した。体重20〜30kgの食用ブタにalpha-amanitin 0.1mg/kg、lipopolysaccharide 1ug/kgを門脈内投与して劇症肝炎モデルを作製、薬剤投与9時間目より体外循環回路および血漿分離器を用いて上記システムとの間で交叉灌流を6時間行った。その結果、非治療群に比較して生存時間の延長(22.3±2.7vs41.6±9.3時間、n=5、P<0.05)、循環動態の改善、および肝障害の軽減が認められた。 3.今後の方針 体重10kg前後のカニクイザルに対して上記方法で劇症肝炎モデルを作製、ブタ摘出肝を用いた異種交叉灌流の有効性を検討したい。
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