研究課題/領域番号 |
14571198
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松原 長秀 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (70314672)
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研究分担者 |
清水 憲二 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10037286)
田中 紀章 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10127566)
磯崎 博司 岡山大学, 医学部附属病院, 助教授 (50151436)
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キーワード | epitenetics / methylation / promoter / gastrointestinal neoplasea / repair |
研究概要 |
これまでの突然変異による癌関連遺伝子の活性化・不活性化を中心とした癌化の仕組みに対して、遺伝子の突然変異をともなわないepiteneticな変異による癌化の過程が明らかになってきた。ことに癌関連遺伝のブロモータ領域の過メチル化による蛋白発現の抑制がこれまで見つかってきた突然変異以上に発癌に関与している可能性が想定されてきた。我々はDNA修復遺伝子の一つである06-methylguanine-DNAmethyltranseferase(MGMT)に注目し、プロモータのメチル化を詳細に検討し、プロモータのメチル化マップを作ることにより蛋白発現に重要な領域を明らかにした。また、このために、heterogeneousな組織表に対してメチル化を詳細に同定するための2つの新しい方法論を開発した。また、primer extentionを応用した、methylation densityをはかる方法も開発した。これにより、大腸癌においてMGMTのメチル化が再発に強くリンクした因子であることが分かり、ことに術後の化学療法の効果を左右する因子であることが分かった。開発中のMGMTのメチル化アレイが完成したが。引き続いて、やはりDNAのミスマッチ修復蛋白であるhMLH1のメチル化アレイも完成させた。これは、遺伝性非ポリポーシス大腸癌(HNPCC)をリクルートする際も、microsatellite instability(MSI)と組み合わせることにより、可能になると考えられ、診断の上でも貴重な方法論となる。他の大腸癌・胃癌に関連した遺伝子のメチル化を迅速に見るための複合アレイも現在開発中である。
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